イベント
2010.12.27
カトリック総本山・ヴァチカンのお膝元であるイタリアのクリスマスは日本の商業的なクリスマスとは異なります。24日は教会では深夜にクリスマス・ミサが執り行われ、救世主キリストの生誕を粛々と祝い、25日は家族・親族で集まって怒涛のような食宴が繰り広げられます。
フィレンツェのドゥオーモでも毎年クリスマス・ミサが行われています。
今年は雨だったので、少し人出が少ない気がしましたが、厳かな雰囲気の中で祈りの声を聞いていると
心の底から世界の平和を願わずに入られなくなるのが不思議です。
今年久々に作り直されたというドゥオーモのプレセピオ。
キリスト生誕のシーンを再現するジオラマで、各教会が趣向を凝らして飾り付けています。
今年のフィレンツェのドゥオーモのプレセピオは
アルノルフォ・ディ・カンビオが指揮を取り建設していた当初の雰囲気を再現。
時代考証間違っている気がしないではないですが、
ドゥオーモ正面に使われている大理石と同じものが飾りにも使われていますし、
馬小屋風ではあるけれど、よくみると建設工事現場。
2階の部分に工具らしきものが見えます。
一段と輝くスポットライトが当たる場所にはまだキリストの姿はありません。
シンプルだけれど美しいドゥオーモの中でありがたいお言葉を聴く。
本気の信者さんは前方の着席コーナーに。
洗礼を受けていないので、遠慮して後方の立見席でミサ参列。
寒い年には足元が冷え冷えになるのですが、今年はそこまで冷えてませんでした。
大切な福音書を主祭壇に運んで行き、ミサもいよいよ佳境に。
この香壺からの香りがなんとも心を落ち着かせてくれます。
ドゥオーモの司祭さんがキリストをスポットライトの下において
信者の皆さんに祝福を与えながらまた主祭壇のほうに戻っていかれます。
スポットライト浴びる生まれたてのイエス・キリスト。
ミサが終わるとまもなくドゥオーモは閉められてしまうのですが、
その一瞬の隙を着いて主祭壇へ近づくと、
祭壇の後ろで司祭さんたち着替え中でした・・・。
聖具室で着替えればいいのにとちょっと思ったのですけどね。
まぁ、ご愛嬌。
ズッカリの最後の審判の描かれるクーポラ内側も
こんなときに見上げるとなんだか一段とありがたい気がします。
主祭壇で祝福を授け続ける幼子キリスト。
世界に平和を。