インドの犬シリーズ 2.
犬好きの私は、多くの野良犬と仲良しなのですが、実はこれまで4回ほど犬に嚙まれたことがあります。それぞれ何が問題で、どうすれば良かったのか考えてみました。
※ 写真はじゃれあっているところで、襲われているところではありません。🥰
🐕その1
ある日、何かの用事で少し急いでいて、小走りでマーケットを通過していました。少し先に黒い雄犬が腹這いになっているのが目に入りました。急いでいたので構わず小走りで進み続けたところ、飛び掛かられ、腕を噛まれました。
今考えると、私はその犬の目を凝視しながら犬のほうに突進していく形になり、犬にしてみれば「自分を攻撃しようと突進してくるヤバイ奴」から身を守るためにジャンプして腕を噛んだのでしょう。自己防衛というわけです。
今の私なら、犬に気付いた時点で小走りを止め、犬から目を反らし、道の端に寄り、ゆっくり進んで犬をやり過ごすでしょう。
🐕その2
ある日、少し広い道路の歩道を歩いていたところ、突然、茶色の雄犬が後ろから近付き、私は脚を噛まれました。
そこは野良犬5~6頭の群れの縄張りで、その中の雌犬が出産して1週間ほどでした。私はその群れと縄張りを接する別の群れの野良犬たちと仲良く、その雄犬にしてみれば「我々の子犬に害を与えに来た、敵対する群れの奴」を追い払うために噛んだのでしょう。この場合も自己(自分たちの群れ)防衛というわけです。
今の私なら、犬の群れには、特に子犬がいると分かっている場合は尚更近付かないようにし、仕方ない場合でもできるだけ距離をとって、道路の反対側の歩道を、ゆっくり歩いたでしょう。
🐕その3
それは飼い犬でした。ある日、近所の道を歩いていたところ、おじさんが散歩させていた小さくて白い飼い犬(ポメラニアン?)とすれ違ったのですが、すれ違いざまにその犬が突然、私の脚を噛みました。
その犬とすれ違う前に、私はちらっと犬のほうを見て、小さくて可愛い飼い犬だったので、油断して結構近くを通り過ぎました。その小さい犬にしてみれば私は巨大で、「許容できないほど近付いてきた、他の犬の匂いのする、自分を睨みつけ、脅かす、巨大な奴」を追い払うために噛んだのでしょう。知らないうちにその犬に脅威を与えていたようです。こちらもまた自己防衛というわけです。
今の私なら、犬を認識しても目を見ないようにし、少し距離をとってゆっくり歩いてやり過ごしたでしょう。飼い犬といえども知り合うまでは分からないものですね。。
🐕その4
ある日、茶色の雄の野良犬のお尻の辺りに大きな傷があり、その傷にウジがわいていることに気付きました。インドでは特に夏場や雨期に、傷口にハエがたかって卵を産み、ウジがわく、、、というのは珍しいことではありません。この犬は毎日会う犬でしたが、人を近付かせず、身体を触らせない犬で、私も一度も触れたことがありませんでした。そんなわけで、ウジを退治する薬をかけることもできず、このままではどんどん身体がウジに食べられていってしまいます。病院に連れて行こうと、車の下に隠れていた犬の首に何とかリードを掛けて、確保する途中で腕を噛まれました。
野良犬の中には小さい頃から石を投げられたり、棒で叩かれたりするせいか、人を信用できない犬も多く、そういう犬の確保は大変です。その犬にしてみれば「怪我した自分をとっ捕まえ、ひどい仕打ちをしようとしている奴」から自由になるために噛んだのでしょう。こちらもまたまた自己防衛というわけです。
今の私なら、、、どうするでしょうか。。。
もしかしたらまた同じことをするかもしれません。。
ただ、この犬に限って言うなら、一緒に病院に通っているうちに仲良くなり触れるようになったので、もう大丈夫です。
と、このように、犬にしてみれば自己防衛で噛む場合が多いのです。犬の目線から見ないと、「犬に噛まれた」、「犬に襲われた」、「犬は危険だ」、ということで、一方的に犬に非があると考え、犬だけを責めてしまいがちですが、自分の行動、表情、感情、「気」、音、匂いなどが、知らないうちに犬に脅威を与え、興奮させ、犬の攻撃を誘発することもあるということを知っておくことが大切です。