おみやげもの 2007.04.01


クルミリ・パッケージ 1870年頃のトリノ郊外カザーレ・モンフェッラート(Casale Monferrato)でドメニコ・ロッシ氏はいつものように友人と行きつけのバール(カフェ・デッラ・コンコルディア)で、その頃流行のbarリキュール・クルムロを飲んで楽しい夕べを過ごしていました。バールから出て、ふと思いついたロッシ氏は友人を自分の工房に招いて、手作りのお菓子を振舞うことにしました。このときに身近にあった材料と思いつきで作ったビスケットが元祖クルミリ

この昔ながらのパッケージもレトロな感じでかわいらしい!!

偶然生まれたこの小さなお菓子は友人の間で人気になり、1878年には商品として販売開始。
この年に亡くなったイタリア王・ヴィットリオ・エマヌエーレ2世が蓄えていた「への字型の髭」に敬意を表して、このお菓子の形はそのときから自転車のハンドルのような「への字型」。へぇぇ。

1884年にはトリノ万博に出展、1886年、1891年にはアオスタ公爵、ジェノヴァ公爵、イタリア国王から認可され、それぞれ3つの紋章は今でも元祖・クルミリのパッケージに印刷されています

あまりの人気に似たような商品がこぞって生産されたため、1890年にはカザーレ・モンフェッラート市長によりドメニコ・ロッシ氏の商品を元祖とするとお達しが出たほど。


クルミリ 砂糖、バター、卵、小麦粉、バニラだけを使って作られるクルミリの製作工程はほとんどが手作業。
卵もひとつづつ工員の手で割りほぐされているほどで、工場内にあるのは練り上げた生地を細長い形に抜く機械一台だけ。
細長く型抜きされた生地を人差し指ほどの長さに切り分けて、それを更にへの字型に曲げて天板に均等に並べて行く熟練の技。
焼き上げられたクルミリを梱包していくのも全て手作業。
丹念に作られるクルミリはバターとバニラの懐かしい香りで、誰にでも好まれるお菓子です。


クルミリ内包装 誕生から100年以上たった今でも変わらぬ製造方法で作り続けられている元祖クルミリは手作りのため大量生産ができません。そのためイタリア国内でも入手が困難。トリノ周辺や各地で催される食材展や見本市で見かけたら是非購入したい一品です。

元祖クルミリが見つけられなくても、街中のスーパーマーケットなどで様々なメーカーのクルミリが購入可能。
北イタリアのお菓子としてお土産にもオススメです。

元祖クルミリは150グラムで4,90ユーロから。

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