おみやげもの 2007.05.02
建築家、彫刻家、画家、軍事エンジニアとしての様々な顔を持つベルナルド・ブオンタレンティ(Bernardo Buontalenti)。
メディチ家の宮殿画家・建築家として活躍し、ウフィツィ美術館のある建物を完成させ、プラトリーノの宮殿&庭園を手がけ、またトスカーナ一帯に作られたメディチ家の要塞をいくつも手がけたこの人物。
メディチ家のお祝い事のたびに開かれる華やかな饗宴の演出も手がけていた彼は、実はジェラートの発案者でもあります。

スペイン大使がフィレンツェを訪問した際にメディチ家が開いたパーティーの準備を命ぜられた彼は街中に花飾りを置き、たいまつで照らしだし、花火を打ち上げてスペイン人を驚かせます。そして、最も重要な食事の場面でこれまでにないデザートを作り出して供しました。雪、塩、レモン、ハチミツ、卵の白身と牛乳を使った、シャーベットのようなこのデザートがジェラートの発祥といわれています。それまでの技術では実現できなかったクリーミーな冷たいデザートを作り出したのです。レモンのほかにベルガモット、オレンジなどのバージョンも用意されていたようです。

ブオンタレンティの偉業を称えて1970年にフィレンツェの商工会で催したコンクール。このコンクールでジェラートやさんが発表したジェラートが見事受賞。その名も「ブオンタレンティ」という名前のミルク味のジェラートは、すぐにフィレンツェ市民の間で話題になり、それ以降現在まで長く愛され続けています。


badiani01 このオリジナルのブオンタレンティを作っているのが、フィレンツェの住宅街、スタジアムの近くにあるショップを構えるバディアーニ(BADIANI)。1933年の創業以来、伝統を受け継ぎ、1970年には新しい味「ブオンタレンティ」を生み出したこのジェラートやさんは、いつも地元の人で賑わっています。

badiani03 ミルクジャムのようなコンデンスミルクのような、ほのかな甘さの白いクリームジェラート。商標登録までされているオリジナルのブオンタレンティを食べるなら、観光の合間にバディアーニまでちょっと足を伸ばして!!

BADIANI
VIALE DEI MILLE 20R
フィレンツェ市内からオレンジ色の市バス17番に乗って約15分。



badiani02 基本的にジェラートはコーンもしくはカップを選べます。一番小さいサイズでも2フレイバーOK。
フィレンツェのジェラートの相場は一番小さいサイズで1,50ユーロから2,50ユーロ。
それ以上の料金を言われたら、相当の量が盛られると思って間違いなし!
あまり大きなカップサイズだと日本人には食べきれない量になってしまう可能性もあるので、ご注意下さい。

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