北イタリアのエミリア・ロマーニャ州にある小さな街ファエンツァは古くから陶器産業が栄え、15世紀には既に最盛期を迎えています。当時イタリア最大の窯場としてもよく知られていたファエンツァからは優秀な陶芸家が輩出され、アルプスを越えて広くヨーロッパにその技術をもたらしました。
素材のきめの細かさ、釉薬の美しさ、独特な深みのある色彩、そして多様な装飾模様などが人気となり、ヨーロッパ中に広まってその名を知らしめました。
そのため今でもフランス語などにはファエンツァを語源とする単語が残り、そのまま「陶器」を示していたりします。
ファエンツァの土は色の白いきめの細やかでありながら粘りが強く、手びねりなどの作風にも適しています。非常に質の高い土を産出するファエンツァ一帯では現在でもこうした土を使って一つ一つ手作業で職人技の陶器が作られています。
陶芸職人がひとつひとつロクロをひいて、素焼き・窯だし、そして釉薬を施した下地にはやはり職人が丁寧に絵付けをしていくという昔ながらの製法が受け継がれているのです。
ファエンツァの街にはこうした陶器を製造販売する工房がいくつもあり、小物から大きな絵皿、そしてインテリアとしての置物まで購入することができます。
特徴的な繊細な文様はRosone mandalico(ロゾーネ・マンダリコ:バラ窓模様)、Melograno(メログラーノ:ざくろ模様)、 Garofano(ガローファノ:カーネーション模様)、 Foglie di vite(フォリェ・ディ・ヴィーテ:ぶどうの葉模様)、 Pavona(パヴォーナ:孔雀模様)、Palmetta(パルメッタ:棕櫚の葉模様)など数パターンあります。 スーツケースに入れてもって帰るにはさすがに陶器の置物はかさばるし重いのでお薦めできません。
旅の記念に小さな小物入れならあまりかさばらないし、日本に持ち帰ってからアクセサリー入れやチョコレート入れとして用途もあるのでいいかもしれません。
小さいものなら15ユーロくらいから。 お友達に渡す気軽なお土産に最適なのはコルク栓。
ワインと一緒に送ってもいいし、
それだけでもコロコロかわいらしいのでお薦めです。
ひとつ5,5ユーロくらいから。ファエンツァの陶器職人でも素焼きとのコンビネーションなどで独創性を出してD.O.C.認定も受けているのがチェーザレ・ボスキ氏率いるボスキ工房。
駅からまっすぐ伸びる大通り沿いにあるのでアクセスもラクチン。
Ceramiche Boschi
Viale D.Beccarini, 7A
フィレンツェからはボローニャ乗換えで約1時間30分。(ボローニャからは約30分。)
国際陶器博物館やカテドラルなどを見ても日帰りで十分楽しめる小さな街です。
フィレンツェ滞在が長い旅行の時には是非足を運んでみてください。
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投稿: PINKO -2007年8月 1日 (水) 06時53分
■ほし~ほし~
かわいい!!すごくほしい!コルク栓でこういうのは見たことないので喜ばれますね!模様もベネチアガラスのペンダントトップにような柄できれいですね!!!こうやって、ブログで世界のいいものみてると旅ブロセレクトショップでも作りたくなっちゃいます -
投稿: his-rome -2007年8月 1日 (水) 10時40分
■>PINKOさん
コルク栓も最近はかわいいものが色々出ていますが、きちんとした陶器のものならやっぱりファエンツァ製はお薦めですよ。コバルトの色具合が異なるんです!!旅ブロセレクトショップ、うけるかもしれませんね!! -
投稿: 桜花 -2007年8月 2日 (木) 13時16分
■久しぶりのコメントです。
鮮やかな色使いですね~!それにコルク栓なんてコルクに見えないぐらいオシャレ!!お友達にお土産として渡しても本当に恥ずかしくないくらい立派♪ -
投稿: his-rome -2007年8月 3日 (金) 08時54分
■>桜花さん
実際に手にとってみるとそ艶やかさといい、きめの細かさといい、発色のよさといい、とても上品な感じのする陶器です。お土産にもってこいですよね!