フィレンツェの中心地から歩いて10分。
ダンテも眠る教会として、毎日多くの観光客が訪れるサンタ・クローチェ教会界隈は、昔から革の専門店や工房が集まる地区としても知られています。
『アドリマル(ADRIMAR)』もその一角に所在する革専門の免税店です。
辛口の職人さんや住民も多いこの地区から、ガイド・ブックではなかなか紹介されることのない、地元住民だけが知っている
評判のお店・地域情報をおとどけします。
イタリアの中でも最も美しいゴシック様式の教会として知られるサンタ・クローチェ教会。その正面に広がるサンタ・クローチェ広場には、ガイド・ブックに決して取りあげられることのない隠れた見所がいっぱい!!
とくに、広場南側に面した建物「Palazzo dell’Antella(パラッツォ・デル・アンテッラ)」は名所の宝庫。
まず、美術ファン必見なのが建物全体に描かれたフレスコ画。
もともと15世紀に建てられた、別棟からなるふたつの建物全体の壁面に絵を描くことにより、建物全体の外見を統一し、あたかもひとつの建物のようにしたとか。
1619年から1620年の間の数週間で仕上げられたこの作品。テーマは「徳と神性」だそう。 ちなみに左から4番目のパネルには、カラバッジョの「眠れる天使」のコピーがあるのでお見逃しなく!!
また、これは私自身も今までまったく気がつかなかった新たな発見だったのですが、建物の窓と窓の間隔はサンタ・クローチェ教会に向かってだんだんと狭く造られているとか。
ちなみにこれは、サンタ・クローチェ教会をより奥行き深く見せるための視覚効果、遠近法をつかったもの。教会を美しく見せるために、昔の人々はこんな技術をそこかしこに駆使していたんですね・・・。 広場の奥には、かの有名なミケランジェロも眠るサンタ・クローチェ教会。
この教会の宗派はサン・フランチェスコ修道会ですが、彼らはルネッサンス期より聖書を装飾するのに金による刻印技術を用いていました。
その後、その技術はフィレンツェに広く伝わり、現在でも受け継がれています。たとえば、サンタ・クローチェ教会左脇の革専門店「アドリマル」では、その伝統技術を学んだ職人が22金を使って、買い物したその場で商品にイニシャルの刻印サービスを行っています。
旅の記念にイニシャル入りの革製品、ぜひゲットしてね!!

Adrimar
Via S.Giuseppe 12D/E/F
営業時間:9:00-18:00
記事写真提供:アドリマル・小野さん