イタリアでも日本と同じように幸運のおまじない、ジンクスなどが存在します。
言われるところは様々ですが、四葉のクローバーやハート形のキーホルダー、南部イタリアに行くとよくみられるコルネットと呼ばれる赤いらせん状になったお守り・・・。
ポルタ・フォルトゥーナ(Porta Fortuna)と言われ、幸運をもたらすといわれるジンクスには嘘か真か、科学的実証などなくとも、思わず従わずには居られないのが人の常。
私事ですが、生まれたばかりの赤ちゃんの手の爪を初めて切るときに、普段でもしっかりと握られている赤ちゃんの手の平をそっと広げ、コインを握らせてあげると一生お金に困らないと聞き、長女出産時に実行しました。
結果は、、、何年後に判明するのやら。。。
縁起かつぎ、とはお国違えどいろいろあって、それがお国柄ともつながり楽しいものです。
ちなみにイタリアでは縁起のいい数字は「13」。とかくキリスト教圏内では「最後の晩餐」の出席者が13人だったということから「13」は不吉な番号だとされているのですが、なぜかここイタリアで例外なのはどういうことなのでしょうか。
そして、犬のウン○。特にヴェネツィアには石畳に落ちて(?)いる犬のウン○が多く、間違って踏み潰したりしてしまってイヤ~な思いをすることも頻繁。
でも、それもポルタ・フォルトゥーナ、だといわれていますのでドンマイ、ドンマイ・・・。
笑顔で汚れを落として歩き出しましょう。
それと同様に鳩の多いヴェネツィアでは、鳩の糞が肩にかかったらポルタ・フォルトゥーナだといいます。
鳩の多いサン・マルコ広場の中央に立ち、幸運が訪れるのを待ちましょう。
さて、サン・マルコ広場まで辿り着いたらポルタ・フォルトゥーナを試す方法がもうひとつあります。
サン・マルコ寺院の隣、運河に面して建つドゥカーレ宮殿。
ヴェネツィア・ゴシックの美しい建物です。
アーチ状のポルティコ(柱廊)が美しいこの建物の南側、つまり運河に面している側までぐるりと歩いてください。
ポルティコを手前の角からから数えて4本目、これが運試しの場所です。
柱が建つ建物の床部分は外部とは違って少しだけ高くなっています。
この柱の外側、つまり段違いの幅が狭くなっている、建物の外側にあたる柱の端に立ちます。
そして柱の外側面に沿ってこちら側から向こう側に、床から足を踏み外さないように渡るのです。
なんとも不思議なことに他の柱では容易にできるこの行為が、問題の4本目に限っては何度試しても足を踏み外してしまうのです。
ここを落ちずに向こう側に行ければ、ポルタ・フォルトゥーナ。幸運が訪れる(?)かもしれません。
私も何度も試してみましたが、幸運は訪れそうにはありませんでした。。。
振り向くと運河を挟んだ小さな島に浮かぶサン・ジョルジョ・マッジョーレ教会の静かで美しい姿が浮かび上がっているのが見えます。こうした美しい風景を見られるのが、幸せの証ということでしょうか・・・。
記事&写真提供:特派員白浜さん