今年もフィレンツェの人気二大美術館「ウフィツィ美術館 &アカデミア美術館 」が期間限定夜間開館実施中です。
2008年7月1日から2008年9月30日までの火曜日と水曜日限定で22:00までオープン!
(通常は18:50閉館なのでその20分ほど前から追い出し作戦が開始されるのですが、夜間開館日は3時間ほど長く滞在可能!)
夏の暑い時間に美術館でゆっくりというのも、避暑対策のひとつではありますが、混雑している人気の美術館では、思ったほどを感じない場合もあります。
日中はお買い物やほかの観光スポットめぐりで忙しい、という方や混雑を避けてゆっくり鑑賞したい方には夏の夜間開館はお勧めです。
特に20時過ぎのウフィツィ美術館なら、夕焼けに染まっていくポンテ・ヴェッキオを高い角度から眺めることもできて、素敵です!
今(2008年6月10日より11月2日まで)、両美術館でルネッサンスの華やかな芸術活動の布石となった1200年代後半から1300年代の芸術家たちにスポットを当てた2つの特別展示が開催されています。
ウフィツィ美術館の「ジョットからの継承」ではジョット亡き後も彼の技術と精神を受け継ぎ、制作活動に専念した芸術家たちの作品を約60点集め、絵画はもちろん、彫刻、そして金細工などにいたるまでの華麗な作品の数々が展示されています。なかでもジョット自身が1315年にフィレンツェの「サンタ・クローチェ教会」のペルッツィ礼拝堂を飾るために作成した多翼祭壇画がフィレンツェで初めての再構築展示となり話題となっています。この作品は月日の流れとともに、多片に分割され各地に散らばり、1960年から現在もノース・キャロラインの美術館所有となっており、なかなかオリジナルに近い多翼祭壇画の形で見ることができないので必見。
アカデミア美術館の「ジョヴァンニ・ダ・ミラノ展」ではフィレンツェでジョットの写実主義に触れ、またフランスなどからのゴシック技法の影響も受けた彼の独特の世界観とそこから波及するロンバルディ地方の写実的なゴシック芸術を特集しています。当時の服飾の流行の移り変わりや、植物動物などの詳細な描写など見落としがちなテーマに沿って展開されているのも非常に興味深いのでダヴィデ鑑賞のついでにお勧めです。
どちらもこれまで公開されていなかったプライベートコレクションからの出展もあり、今回を逃したらもう見れないかもしれない作品も含まれていますので、お見逃しなく。
アカデミア美術館では上記の火・水曜限定夏季特別夜間開館以外に木曜日も22:00まで開館してこの「ジョヴァンニ・ダ・ミラノ展」部分を無料で一般公開しています。
展示会部分のみなので他の通常展示は見られないようになっています。つまりダヴィデ像をじっくり見ることはできませんが、展示会場の入り口からチラッと横目で見るくらいは可能です。
夜間開館にはいけないけど、是非ウフィツィ美術館 やアカデミア美術館 を訪れたい!!という方には予約 をお勧めします。長蛇の列に並ばずに予約者専用口からスマートに入館しましょう!
美術館
2008.07.29