モザイクとは、石や陶器(タイル)やガラス、貝殻、木などの小片を寄せ合わせて埋め込み、絵や模様を表したもの。メソポタミアの時代から室内装飾に使われていた技法で紀元前2600年から2400年にまで遡るとされています。
古代ローマ時代の豪華な床装飾、紀元後には宗教目的としてもこの手法は使われイタリア各地でも主要な大きな聖堂などはそれが世界遺産にも指定されているものも多数あります。
…と時代を遡り、モザイクに関して論及するとさらにさらに、と進んでいってしまいますが、ここヴェネツィアの新モザイクに注目。
場所はカンピエッロ・デイ・スクエッリーニcampiello dei Squellini。
小さな広場、建物の間にひょっこりとできたような空間のような場所、ある小さな一面の壁に描かれた現代アートです。
1973年、画家であり詩人であるマルチェッロ・ピッロMarcello Pirroによって製作されたもの。
ヴェネツィアを中心に活躍し、2008年にラヴェンナで亡くなったアーティストです。
ヴェネツィアでは、特に土地の生活感が強く学生も多く集まるカンポ・サンタ・マルゲリータを中心とした同界隈に愛着をもっていたとされています。
ちなみに同広場の名は「スクエッリーニ」ですが、通称「カンピエッロ・デイ・スクデレーリ」とも言われ、中世の時代にこの地区が「スコデッレ(スープ皿のような椀型の食器)」を製造していた工場があったことに由来しています。
場所はヴェネツィア大学 カ・フォスカリCa’ Foscariすぐ近く。
カンポ・サン・バルナバCampo San Barnabaから歩いて数分のところです。
記事&写真提供:特派員 白浜亜紀 こちらもチェック