日本の食卓にご飯が欠かせないように、イタリアの食卓にはパンが欠かせません。
このトスカーナパンなのですが、初めて食べる方は、きっと「何これ?」と思うのではないでしょうか。
というのは、トスカーナパンには塩が入っていないので、これだけを食べると、とっても味気ないのです。
一説によりますと、トスカーナパンに塩が入っていないのは、12世紀に対立していたピサにフィレンツェへの塩の輸入を妨害されたため、塩を使わないパンを作らざるを得なくなったということなのですが、このシンプルなパン、トスカーナ地方特有の塩分の多いハムやサラミ、ちょっとお行儀はよろしくないですが、パスタのお皿に残ったソースなんかを付けて食べると、これが美味しいんです
ニュートラルな味なので、ジャムなど甘いものにも合います。
一度、その素朴な美味しさを知ると病みつきになっちゃうトスカーナパン。
今日は、家庭でも意外と簡単に出来ちゃう、このトスカーナパンのレシピを紹介いたします。
ちょっと本格的に、前日から発酵させた酵母を使ってみましょう。
材料は、
酵母:
小麦粉(薄力粉“0”タイプ) 150グラム
ぬるま湯 150ml
ビール酵母 20グラム
パン:
強力粉 400グラム+80グラム
水(常温) 300ml
のみです
まずは酵母の準備から...。
ぬるま湯の中に手でビール酵母を溶き、小麦粉入れてフォークで混ぜた後、ラップをして常温で12時間以上置きます。
12時間経つとこんな状態になります。
では、パン作りに入りましょう。
強力粉をボウルに入れ、真ん中にくぼみを作って、そこに酵母を流し入れた後、水150mlを入れて、フォークなどでざっと混ぜます。
残りの水を足して、生地がなめらかになるまで捏ねます。
生地がやわらかいので、手で捏ねるのが難しい場合は強力粉を足すか、もしくは、ニーダーの付いたハンドミキサーで5分ほど混ぜるとラクです。
ラップをして40分、おおよそ2倍に発酵したら、
強力粉80グラムを混ぜ、耳たぶぐらいの柔らかさになった生地を10分ほど捏ねます。(ハンドミキサー使用の場合は2-3分ほど)
これを楕円型、丸型などお好きに成型し、強力粉をふったバットの上にのせます。
生地の上にも強力粉をふってから、軽くラップをかけて、30分ほど二次発酵させます。
二次発酵後、180℃に予熱しておいたオーブンで35-40分焼いたら、出来上がりです。
余分な小麦粉は叩いて、網で冷ました後、お召し上がりくださーい。
フィレンツェ支店 キティ