今日8月24日は「ポンペイ最後の日」と言われています。
西暦79年の今日、ベスビオ火山が噴火しポンペイは一日にして火山灰に埋まったそうです。(日付は諸説あるようです)
そのため、今日はポンペイにまつわるお話です。
ポンペイは港のあるナポリと、大都市ローマの間に位置しており当時重要な商業都市だったようです。また遺跡から多くワインを入れる甕が出土した事から、火山噴火まではこの辺りにはブドウ畑が広がっていて、ワインが名産品だったと考えれています。
ポンペイが遺跡として類まれな点としてあげられるのがその保存状態です。火山灰の下に長く埋っていた事から建物の内部は勿論、まさにポンペイ最後の日の様子まで感じ取る事ができるところです。
ポンペイの広さは東京ドーム約65個分ほどもあり、現在発掘されているのはまだほんの一部です。ですが中に入ると、道は石で綺麗に舗装されていて車道と歩道が分かれていたり。馬車が道に入ってこられないように車止めが設置されていたり。
また道の両脇には、現代と同じようにいろんなお店が立ち並んでいました。
当時のイタリアでは住環境の関係で、特に庶民は家にキッチンがない人が多く、通常食事は外食メインだったそうです。その為、ポンペイでもたくさんの飲食店が軒を連ねていたようで、その中には現代と同じくファストフード店もあったのだとか。
石のカウンターで手軽に食事をとれるファストフード店、当時は『テルモポリウム』と呼ばれていた飲食店がポンペイのどのエリアからも発掘されており、当時のポンペイの住人達から人気を博していたことがうかがえます。
港が近い、という事で食材も当時としては豊富だったようです。小麦や大麦、オーツ麦などに加えて、エジプトやアラビア半島から輸入していたと思われるレンズ豆やナツメヤシも発掘されています。現代においても健康に良いとされる食材ばかりですね!
またポンペイは当時ローマの避暑地としても人気でした。そのため街には円形劇場や入浴施設などの娯楽施設も取りそろえられていたそうです。
まだまだ発掘されているのはほんの一部で、現在も発掘また修復プロジェクトが進んでいます。
当時噴火で亡くなった人達は一瞬で火山灰で覆われ、その後遺体部分のみが腐り空洞となったことからこの空洞に石膏を流し込むと遺体部分の再現ができます。ポンペイ遺跡には一部そのような石膏像も見ていただくことができます。
今の技術でこれらを研究すれば、歯の形などからその遺体の人物が笛を吹く人だったのか、もしくは日常的に釘をくわえる大工だったのか、などその人となりが分かるのだそうです。
ローマから日帰りで体験できる、古代ローマタイムスリップの街ポンペイ遺跡。
修復が日々進んでいますので、訪れる度に古代の街のマップが広がっていくような感覚のする不思議な街です。
ぜひイタリアにお越しの際は、ポンペイ遺跡をご観光ください
ちなみに夏は大変暑く、また日影もないので午前中の比較的涼しい時間がお勧めです!また夜は街頭などがなく、暗くなってしまうのでポンペイ遺跡ご観光のご計画の際は、できるだけ早めの時間に行かれる事をお勧めします!