新しい年が始まって、早くももう二週間以上ですね…!
クリスマス、お正月と気忙しかった時期も過ぎ、一心地ついていらっしゃる方も多いのではないでしょうか
カトリックのイタリアではクリスマスは一年の中で最も大きな行事の一つ、更にその後もう一つの大きな宗教行事の一つである1月6日のエピファニア(御公現の祝日)を過ぎるとイタリアでもお祝いムードは一段落といったところです。
日本ではお正月が過ぎると、次はバレンタイン商戦のチョコレートが目立ち始めますね!イタリアではどうでしょうか。今日は新年のイタリアのスイーツ事情をご紹介します。
新年を迎えて心機一転したイタリア人のスイーツといえば…
『スフラッポレ』
と言われてもティラミスやパンナコッタなど有名なイタリアスイーツに比べると知名度は低いですよね
スフレ、と似た響きのこのお菓子ですがどんなお菓子なのでしょうか。
実はこのお菓子ですが、イタリアでも地域によって呼び名が違うんです。
ベネチアでは『ガラーニ』、トリノでは『ブジエ』、フィレンツェでは『チェンチ』、そしてボローニャでは『スフラッポレ』と呼ばれています。
年明けのイタリアにとって、次の大きなイベントと言えばカーニバル(謝肉祭)!カーニバルといえばベネチアが有名ですよね。
そんなカーニバルの時期に、各地で食べられるカーニバルのお菓子がこのスフラッポレなんです
さて、どんなお菓子かというと。。。とってもシンプル!基本は小麦粉に砂糖、卵、バター、そして少量のお酒を加えて揚げ、仕上げにたっぷりと粉砂糖をまぶすもの。
ですがシンプルが故に各地域で材料も少しずつ異なるようです。特に生地に加えるお酒は、地域によってグラッパだったりマルサラ酒だったり… 各地域で食べ比べてみるのも楽しそうですね
さてさて、一番大事なこのお菓子のお味の方ですが…
油で揚げると聞くと少し重いんじゃないかと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?実際に私も食べるまではずっしりと重いお菓子を想像していました…
ですが食べてびっくり!!!サクッと軽い口当たりと、口の中で溶ける粉砂糖が癖になる一品で一枚一枚が薄いのでついついもう一枚、と手が伸びてしまいます。
このスフラッポレは一枚一枚薄く伸ばした形ですが、ほとんど同じ材料で形が異なるカーニバルのお菓子もあります。
『カスタニョーレ』と呼ばれるこのお菓子は、材料はほぼ同じで生地を丸めて揚げたもの。もともとはフリウリ地方のものだったそうですが今ではイタリア全土で食べられています。こちらは生地の中にリコッタチーズのクリームや、カスタードクリーム、チョコレートクリームを入れるなどバリエーションがある点が人気なんだそうです。
更にもう一つ、この『カスタニョーレ』に近いお菓子で、イタリアの伝統菓子『チチェルキアータ』をいうお菓子もあります。こちらはカスタニョーレのように丸めて揚げた生地を溶かしたハチミツに絡め、更に果物の砂糖漬けやナッツなどをまぶしたもの。
こちらは少し甘そうですね!カロリー的にも、食べ過ぎにはご用心です
今日は春の訪れを伝えるイタリアの伝統菓子のご紹介でした