<アマレッティはマジパン、砂糖、卵白、アーモンドを使って作られる焼き菓子。
形は通常、ちょっと押しつぶれた丸型。一口大の丸い焼き菓子がかわいらしい包装紙に包まれているので
少し嵩張りますがお土産にオススメです。
イタリア国内には有名な産地が2ヶ所あり、それぞれ少しタイプが異なります。
北イタリア・ロンバルディア州のサロンノ(Saronno)産のものはドライタイプ。
一方リグーリア州のサッセッロ(Sassello)産のアマレッティはウェットタイプでやわらかいのが特徴。歴史的にはアラブ人が生み出したレシピでシチリアを経由して持ち込まれて、ノルマン、スペイン、フランス支配下のイタリアで定着したといわれています。
スイスの一部にもアマレットの生産で有名な土地もあり、イタリア国内だけでなく実に広くヨーロッパ各地で似たようなお菓子が消費されています。長期保存のきくお菓子なので、巡礼の旅のお供に修道院などで配布していたため、イタリア各地そしてヨーロッパまで広く普及していったのです。
ちなみに固めのドライタイプのアマレッティは北イタリアを中心に、ボネ(Bonet)やティラミス(Tiramisu)など様々なデザートの材料としてもよく使われています。
リグーリア州の内陸部の小さな街・サッセッロに1860年に創業したのがアマレッティ・ヴィルジニア(Amaretti Virginia) 。創業から様々な賞を受賞している老舗のお菓子屋さんです。
リグーリア地方の名産でもあるアマレッティを生産するお菓子工場としてすぐに地元に名を知られるようになり、
ここで作られるお菓子を求めてやってくる旅行者も増えました。
古い絵葉書には工場が面している広場が「アマレッティ・ヴィルジニア広場」と記されるほど有名になったのです。
アーモンドを使った風味豊かなお菓子を創業から変わらぬ製法で作り続けています。 なぜかアマレッティはフリンジつきのかわいい包装紙に包まれていることが多く、ここのアマレッティも可愛らしい包装紙で個装されています。フリンジのついたカラフルなお菓子は春っぽい感じですが、一年中見つかります。