「近代化・近代化・近代化!」
あちらでもこちらでも高層ビルがどんどん建設されている現在のミラノのスローガンは間違いなくこれでしょう。
過日3月31日はミラノにとって待ちに待ったドキドキの1日だったのです。
おそらく皆さんももうご存知のことでしょう。
パリで2015年の万国博覧会EXPOの開催地決定の最終投票があったのでした。
トルコのイズミールとの一騎打ち。
この万博をミラノに招致するために、この町はまさに文字通り、必死!だったのです。審査員の視察があった時には、前夜に彼らが通る道だけを(!)徹夜でお掃除!
ガッレリーアにはどこにしまってあったのか、たたみ目がばっちりついたくちゃくちゃになった沢山の旗をずらーっと吊って(アイロンくらいかけたらよかったのに!と誰もが思いました。何だかその慌てぶりがおかしかったのですが)
サン・バビラ広場には「最終投票まであと何日」という電光掲示板まで用意。そこには小さなテントがあって、パンフレットや風船が置いてあったのですが、つまらなそうに2人のバイトらしき若い女の子が座っているだけで、かなり寂しい状態。
やっきになっていたのは市だけで、ミラノ市民はあまり万国博覧会の誘致の話に興味がなかったようでしたが・・・。
しかし、前評判どおり、ミラノが勝ってしまいました!!!
一体どうなることやら・・・。
一気に近代化が進むのでしょうか、このイタリアの町で!?
いずれにせよ、勝ってしまったからには、市民の興味も一気に急上昇、これからどんどんヒートアップしていくことでしょう。何しろ万国博覧会がこのミラノで開催されるんですから!
ミラノは現市長モラッティの下で、近代化に向けた様々な計画を進めていますが、そのひとつが冒頭にも書いた高層ビルの建設です。
その都市計画の模型がガッレリーア・ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のアーバン・センターUrban Centerに展示されています。
「本当にこんな風になるのかなあ?」と、今まではちょっと想像がつかなかったのですが、今回のこの万博の件でミラノの近代化はますます追い風、おそらくどんどん実現に向けて動いていくことでしょう。
もはや、良くも悪くも、著しい変化は避けられません。
失業率の低下、経済成長の低さ、労働者の給料の低さと物価の高さ、ありとあらゆる問題が山積するこの国。政治も大混乱。
従って、今回の万博のニュースは本当にひさしぶりの明るいニュースでした。
さあ、万国博覧会の開催で、何がどう変わるのでしょうか?
これからのミラノの動向から目が離せません!
記事&写真提供:特派員川西さん