特派員記事 2008.05.14


バッサーノ・デル・グラッパ・町並み
ヴェネツィアから電車で1時間、小じんまりとした静かな町「バッサーノ・デル・グラッパ」。ヴェネト州ヴィチェンツァ県の町です。

ここはその名からも推測できる通り、barグラッパの生産が有名な地域でもあります。グラッパとは、ブドウの絞りかすを発酵、蒸留させてつくるお酒。
ここはヴェネトの発酵ワイン、プロセッコが有名な土地であるという背景からも頷けます。

土地の名はグラッパの発祥の地だからという説もあるようですが、この町を囲む山の名(グラッパ)のふもと(バッサーノ)というのが正しい説。


町に降り立つと分るのですが、町にはドロミテを水源とし、キオッジャ河口のアドレア海に流れるブレンタ川を中心に、DOPチーズの産地であるアジアゴ山を有する丘陵地帯、グラッパ山を背後に控える地形となっています。


バッサーノ・デル・グラッパ・橋
町のシンボルはこのブレンタ川にかかる木製の屋根付き橋「ポンテ・ヴェッキオ」、通称アルピーニ橋(ポンテ・デッリ・アルピーニ)。

フィレンツェの例の同名橋ほどの観光客はいないものの、橋のあちこちでは観光客がcamera写真をパチパチと撮る光景を目にします。それもそのはず、この橋から視界に広がるのは、ブレンタ川を中心に山々が連なり、静けさと穏やかさをを醸し出した風景。まるで絵葉書のようなその景色に、思わず立ち止まってしばらく眺めていたくなるほどです。
バッサーノ・デル・グラッパ・川辺
写真から見えるのは、左がアジアゴ、右がグラッパ山です。季節が変わってもそれぞれに大変美しいものです。notes


バッサーノ・デル・グラッパ・バール
その橋のたもとには、この地区のグラッパの一大メーカーであるバルトロ・ナルディーニのバールがあります。店内に素気なく置かれたテーブルに座って一休みしながら、またカウンター前や店先に群がって、グラッパやこの地域の代表的なカクテルであるスピリッツbarなどを味わうことができます。


旧市街地はチッタ・ムラータ(壁に囲まれた町)です。現在でも町の外側には一部の壁(塀)が残り、また第1次世界大戦時には、アルピーニ(山岳兵)の本拠地だったことから、町の至るところにそのことを窺わせるモニュメントが見られます。


バッサーノ・デル・グラッパ・教会
町はサンフランチェスコ教会の位置するピアッツァ・ガリバルディをはじめ、ピアッツァを中心とした小じんまりとした静かな町。露店の並ぶ市場もたち、ゆっくりと歩き回るのにぴったりです。


バッサーノ・デル・グラッパ・ショップ1
また、町中にはこの地域の特産品のグラッパやフンギ・ポルチーニを売るお店が至るところに目につきます。


バッサーノ・デル・グラッパ・ショップ2
そして、陶器(グラッパ焼)も有名で、特にアルピーニ橋周辺にはお店が集中しています。これらの店内を見て回るのも楽しいものです。


バッサーノ・デル・グラッパ・白アスパラ
そして、何よりもここ、バッサーノを語るのに忘れてはいけないのが、、、ホワイトアスパラガス!!
バッサーノのアスパラは、イタリア国内で唯一D.O.Pに指定されているもの。収穫量も限られており、近隣の町のメルカートにも

出荷されることもないほどの大変希少価値の高い野菜です。
この時期だけの特別メニューとして、町中のレストランではアスパラを味わえます。

ここバッサーノのトラディショナルは、ゆで卵を添えたホワイトアスパラ。茹でた柔らかく太いアスパラに、刻んだゆで卵に塩、コショウ、オリーヴオイルを混ぜたものをソースがわりにして頂くのです。特に穂先部分のアスパラの甘さは格別。アスパラのほんのりとしたほろ苦さと甘味が口いっぱいに広がります。
シンプルかつ贅沢な一皿です。この一皿でセコンドとして、魚や肉料理と同等の扱いをされます。(もちろん値段もセコンド価格。)
4月、5月そして6月初旬までがホワイトアスパラの季節です。

この季節にヴェネツィアを訪れる予定の方は少し足を延ばしてみるのもいいかもしれません。


記事&写真提供:特派員白浜さん


heart04H.I.S.ウィーン支店のホワイトアスパラガスの記事も一緒にチェック!!
heart04H.I.S.ロンドン支店のホワイトアスパラガスの記事も一緒にチェック!!

同じテーマ「」の記事

もっと見る →

    コメントを投稿

    

    HIS イタリア支店

    セリエA観戦チケット
    2024.09
    loading...