特派員記事 2008.11.22

『SUSHI』はもはや世界共通語。日本食=寿司ともいえるくらいの認知度の高さだが、ここヴェネツィアでひっそりと売り出し中なのが「おにぎり」


年中観光客の多いヴェネツィアだが、多くの人々の行き交うメインストリートから少々はずれた比較的ひと気の少ない一角におにぎりを売る店があります。happy01

ピアッツァの一角に位置するこの店は『MAJER』という小型のスーパーマーケット。向かい合わせにある同名のパスティッチェリア(お菓子屋)の併設店です。

memoヴェネツィアは、「ベニスの商人」としても有名な通り、東西貿易の盛んだった土地柄。東方アジアから多くの物質、文化が海を越えて伝わった歴史のある場所。
そういった背景もあるのでしょうか、国立ヴェネツィア大学には、東洋学科があり、日本語そして日本文化を学ぶ学生も数多くいます。イタリアのなかでも、オリエンタルな要素を受け入れやすい気質が備わっている土地であるということもいえるのでしょうか。


陳列されるおにぎり さて、『MAJER』の店内にパニーニとともに並ぶこの「おにぎり」
「おにぎり」とはいえ、日本的な古風な「おにぎり」とはやはり趣向を変えてあります。coldsweats02
中身の具はツナ&マヨネーズ鶏そぼろサーモンなど。まあ、これらは日本のおにぎり市場の流れとも似通うところがあるでしょうか。

白ゴマや昆布などがアクセントに使われてはいるものの、「おにぎり」の醍醐味、真っ黒な海苔には巻かれてはいません。巻き寿司をつくる際にもいえることですが、西洋人にはこの海苔特有の潮の香り(彼らにとっては「潮臭い」だろうか)や歯にくっつく感触がどうやら不気味に思えるらしいのです。wobbly


おにぎりファン 店のレジを預かる女性、ビクトリアもこの「おにぎり」のファンの1人。毎朝20個ほどの「おにぎり」はほぼ完売するそうです。購買層はおもに若者。新しいものに興味を示し受け入れる要素がある年代、また日本文化に興味のある大学の学生などがそのほとんどだといいます。一度食べると結構heart02病みつきになるのか、リピーターも多いそう。notes



型抜き三角形 試しにひとつ購入し、試食。三角型で型ぬかれた、厳密に言うと“お握り”ではない“おにぎり”ですが、米も日本米を使用しているようで、少々塩味が足りないものの感触はまずまず。good

しかし個人的にはキュッと手で握られ、海苔にしっかりと巻かれた大きな「おにぎり」がやはり恋しいのでありますが。。。


Majar イタリア料理にちょっと疲れを感じたら、ちょっと立寄ってみてください。notes


『MAJER』
Santa croce 287/A, Venezia



記事・写真提供:特派員白浜さん

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