今日は米の日(米という字を分解すると八+十+八だからだそうです)という事で、お米にまつわるお話です
日本の主食と言えば白米!そしてフランスやイギリスなどヨーロッパの国の主食と言えばパンのイメージがありますね。
ただイタリアはパンと、同じ小麦が原材料のパスタも主食として食べられていますし、お米も馴染み深い食材です。
【イタリアのお米料理】
一番有名なのはリゾットですね。特に有名なのがミラノのリゾット(risotto alla milanese)です。サフランの鮮やかな黄色が映える料理で、具材は基本的に玉ねぎのみ、ブイヨンでじっくり炊き上げたシンプルですが味わい深い料理です。
なんでも、その昔ミラノのドゥオーモで働いていた使用人が、傍若無人な主人の婚礼を台無しにしようと婚礼の席に振舞われるリゾットに染料だったサフランを入れたところ、これが好評となりミラノで【ミラノ風リゾット】として食べられるようになったとか…。ミラノ風リゾットの成り立ちは諸説ありますが、一説にはこのようなお話もあるようです。
その他にも勿論、チーズを使ったリゾット、トマトを使ったリゾット、キノコを使ったリゾットなどリゾットの種類は様々。イタリアではリゾットは基本的にプリモ(第一の皿)として食べられています。プリモ(第一の皿)はパスタやリゾット、セコンド(第二の皿)が肉や魚などの主食料理です。
アランチーニ、というライスコロッケもお手軽で人気の料理です。シチリア、ナポリなど南イタリア発祥のお料理で意味は『小さなオレンジ』という意味。その名の通り、見た目がオレンジを小さくした形のように見える事からこの名がつきました。
お米をおにぎりのように丸め、その中にチーズをいれて衣をつけてこんがり揚げたアランチーニ。日本のライスコロッケよりずっしり詰まった印象で、1個でも十分お腹が膨れます。
お総菜屋さんやピッツェリアなどで1個から買えるので、観光中小腹が減った時の食べ歩きにもお勧めです。
【イタリアのお米】
お米はアジアから伝わってきたようでその歴史は古く、実は古代ローマ時代から食べられていたそうです。
他の穀物類より高値で取引されていた事、また川が多く水耕栽培に向いた土地があった事でイタリアでは米の栽培が広まっていきました。そのおかげということもあって、中世のペスト流行時も品薄なパンの代わりにお米を食べて、食糧難を凌いだそうです。
そんなイタリアのお米と日本のお米の比較です。
私もイタリアに来たばかりの頃、イタリアのお米をお鍋で炊いてみたのですが…これが実はまったく美味しくありませんでした。というのも、パラパラで水分がなく、口当たりも全然良くない…。お鍋の底にひっついてしまっただけでした。印象としてはタイ米などをもっとパサパサにした感じで、がっかりしたのを覚えています
しかしそれもその筈でした。
イタリアではお米を「炊く」という概念がないそうです…!
イタリアではお米は「茹でる」もののようで、パスタに近い概念のようです。そのため日本ではお米を炊く時は水加減がお米の味を決めるので大事とされていますが、イタリアでは特に細かい水加減の設定はなく、茹でている間に水が足りなくなったら継ぎ足す、といったものだそうです!
また逆にパラパラに仕上げたい、チャーハンやチキンライス、ケチャップライスとは相性が良いみたいで試しにチャーハンを作ってみたところ、お店で食べるようなパラパラ具合に仕上がりました
そんなイタリアのお米はお土産にもお勧め!パスタ感覚で、小箱サイズからスーパーなどで販売しているのでリゾット用に購入するのもアリです
またお勧めはインスタントのリゾットの素。日本でも有名なスープメーカーが出していたり、種類も豊富。また一袋1ユーロ前後から買えますし、嵩張らない、軽いとばらまき用のお土産には最適で私もよく日本の家族や友人へのお土産にしています。
日本のインスタントのようにお湯を注いで終わり、という訳ではなく、水をいれてじっくり10分から15分前後へらなどでお鍋をかき混ぜながら作ります。インスタントにしては少し手がかかる印象はありますがそれでもお味は本格的で、綺麗なお皿に盛り付ければ食卓の主役を飾る事間違いなしです。
イタリアにお越しの際は、ぜひイタリアのお米料理を堪能して日本のお米料理と比べてみてくださいね