11月のこの時期と言えば、ワイン通の方にとっては見逃せないイベントがありますね
そう、ボジョレー・ヌーボーの解禁!!先日もニュースで解禁の様子が取り上げられていましたね~
フランスの東南、ブルゴーニュ地方のボジョレー地区で栽培されたブドウから作られた新酒ワインをボジョレー・ヌーボーと言います。「美しい高台」という意味のボージュに由来した地域であるボジョレー地区。その名前の通り、ワイン栽培に適した起伏があり、日当たりがよく温暖な気候で良質なブドウが栽培されています。
その為ワイン愛好家の間でもこの地区で作られたワインは評判がよいのですが、ボジョレー・ヌーボーは特に有名ですね!
ここでボジョレー・ヌーボーの豆知識を一つ
実はボジョレー・ヌーボーは通常のワインの醸造法とは違うんです。通常は、発酵の前にブドウを潰しますが、ボジョレー・ヌーボーは収穫したブドウを房のままタンクにいれて発酵させます。ブドウ自体の重みでブドウの果実が自然に潰れ、果汁が流れ出て発酵が始まるのです。
もともとボジョレー地区で醸造されたワインは濃い色と深い味わいがその特徴ですが、細かく潰される事なく自重で自然と発酵の進むボジョレー・ヌーボーは渋みが少なく、すっきりとした飲み口が最大の特徴です。
すっきりとフルーティーな飲み口のワインは飲みやすく、天高く馬肥える秋のホームパーティーにもぴったりのワインです
ここまでは、フランスのボジョレー・ヌーボーのお話。
ですが、イタリア版のボジョレー・ヌーボーがあるのをご存知ですか??その名も…
『ノヴェッロ』!!!
ノヴェッロとはイタリア語で「新しい」という意味なのでそのままですね!
ただフランスのボジョレー・ヌーボーとは違い、生産地の限定はしていません。イタリアのノヴェッロはどの地方のどのブドウでも良いのです!つまり、ワインの新酒、ということですね!
ちなみにボジョレー・ヌーボーは11月19日の解禁ですが、イタリアのノヴェッロは一か月ほど早く、毎年10月30日の解禁です。ただし解禁についてもボジョレー・ヌーボーとノヴェッロは少し違いがあります。
ボジョレー・ヌーボーの解禁は11月19日0時ぴったり。しかしノヴェッロは10月30日の0時1分。1分?少しキリが悪いですよね…、ただこれにも勿論理由があります!
イタリアではワインのラベルに「ノヴェッロ」という表記をするためにはワイン協会に申請をしなければなりません。しかしこの申請に必要な要綱として10月30日0時までとなっているため、それに被らないように敢えて1分ずらしているそうですよ
イタリアの新酒、ノヴェッロも軽くフルーティーで飲みやすさが大きな特徴です。イタリアではこの解禁後から、各街のワインバーやエノテカでは新酒が並び、今年のワインの出来を楽しみます。
さて、このワインに良く合うとされているお料理をいくつかご紹介しますね!
★ ピットゥーレ / pittule
美食の州、プーリアで食べられている一口サイズの揚げたパン。基本は塩味のシンプルなものですが、ローズマリーやハーブで味付けをされたものもあります。
とてもシンプルな揚げ物なので、ワインの味を邪魔することのないおつまみです!
★焼き栗
こちらは少し意外ですよね!日本ではあまりワインと焼き栗を合わせる事は少ないと思いますが、イタリアでは秋の名物と言えば焼き栗!素朴でほくほくとしたお芋のような食感に思わずワインが進む、ノヴェッロの定番のおつまみです
イタリアではノヴェッロの出来と共に、今年の栗の出来も確かめるそうですよ!
★ポルペッテ / polpette
先週のクラウディアさんのお料理セミナーでも登場した、イタリアの代表的な家庭料理ポルペッテ!
トマトソースでことこと煮込んだミートボールはボリュームもあって、ワインのおつまみとしては絶品です!作り方もとっても簡単で、また見た目も華やかなのでホームパーティーなどでも大活躍のお料理ですよ
勿論、上記のほかにワイン通に限らず、皆さま大好きなイタリアの名物、生ハムやチーズもノヴェッロのおつまみにはぴったり!!クラッカーやパンに乗せていただけば、ぺろりと食べれちゃいます!
イタリアのノヴェッロは先述の通り、生産地域を限定しないのが最大の特徴!縦長の地形のイタリアがワインの産地によって味が大きく異なります。その為、一口にノヴェッロと言っても、ワインの産地によって色んな味の若いワインを楽しむ事ができます
ボジョレー・ヌーボーも良いですが、今年はぜひイタリアの若いワイン『novello』を1本、食卓に添えてみるのは如何でしょうか!?!