こんにちは。ハノイです。
最近は すごーーーーぉくっ寒く て大変です・・・。
しかも霧雨がしとしとしとしとしとしとしとしと
ベトナムだからって暑いと思ってきたら大変ですヨ。ご注意下さい。
さてさて、旧正月も近づき、街もにわかにざわついてきました。
街を行く売り子の姿から、季節を感じ取れるハノイ。
(これが素敵なんです☆旬のものが一目瞭然☆)
最近、みょーーーーなものが売りに出されているんです。
今日はそれの紹介をしたいと思います。。。
見ている限りではコレ、なんだか子供の工作のような、
もしくはクリスマス前に日本で見かけるお菓子の入った
赤い長靴みたいな格好しています・・・。
ところがどっこい、お菓子は入ってません。。。残念
実は・・・神様のお洋服なのです。
数あるレジェンドのひとつ。。。。との事。
せっかくなのでご紹介。
さて、ベトナムの台所には3人の神様がいて、毎年、年末から新年(旧暦)に掛けて
天に帰るそうです。
天に帰って何をするかというと、天にいる更に大きな偉い神様に
その家族が一年どうやって過ごしたかレポートを提出するとの事。。。。
で、その天に帰る日に新しいお洋服と新しい帽子を着て神様が天に
帰れるよう、この紙で出来た洋服と帽子を燃やしてお供えするそうです。
この、天に帰る日は旧暦の12月23日。今年は西暦で言うと1月30日。
そして神様は旧暦の1月4日に元の家の台所へ戻ってくるそうです。
(特に幸せを持ち帰ってくれたりはしないそうです・・・残念。)
その為、今、この神様のお洋服が大売出し中!!?
ちなみに、この神様、女 1 の 男 2 。
しかも・・・男性の神様はどちらも女性の神様のだんな様。。。
1妻多夫制??
まぁ、そもそもどうして3人一緒に台所で神様を務めているかというと、
そこには悲しい(?)お話があるのです。
この神様たちはもともと人間で神A(♂)と神B(♀)は夫婦でした。
(ちなみにこのストーリーが展開している時は人間でしたが、便宜上
神A/B/Cとします。)
しかし、とある日、大喧嘩をし神Aは神Bを家から追い出してしまいました。
その後、器量良しの神Bは別の男性、神C(♂)と結婚をし、裕福な家庭を築き
幸せに暮らしていました。ところが、神Aは器量良しの妻を失い、不幸で
貧しい生活を送っていました。空腹に耐えかねた神Aは男のプライドを捨て
神Bのもとへ食べ物を乞いに行きました。
昔夫婦だったこともあり、心優しい神Bは同情し、家へ招きいれ食事を
分けてあげました。そこへ外出していた今の旦那である神Cが突然帰宅し、
今の幸せを壊したくない神Bはとっさに、火を焚くために溜めてある台所の
藁の中に元旦那、神Aを隠したのです。。。
すると何を思ったのか、もしくは感付いていたのか、神Cは暖を取ろうと
その藁に火をつけ燃やし始めました。しかも、最悪なことに、神Aは空腹が
満たされたことから睡魔に襲われ、藁の中で眠り込んでいました。
その為、神Aは天に召されてしまいました。
それを見た心優しい神Bは、自分のせいだと思いショックを受け、同じ藁の
火の中へ身を投じてしまったのです。さらにそれを見た神Cは愛する妻が
焼身自殺をするのを目の前にし、同情し、あとを追いかけて同じ藁の炎に
飛び込み後を追ってしまったのです。
このやり取りを見ていた天の大神様は3人の愛に同情し、
3人がずっと一緒にいられるよう3人を神にし、共通の任務を与えた
そうです。
それからずーっと彼ら三人は釜戸の神様として台所に居座り
それぞれの一家の様子をレポートするようになったそうです。
「女一人に男二人でヤキモチ妬かないの?」と不粋な質問を
スタッフにしてみたところ、この3人、いや、三神はいつも
口げんかが耐えないらしいです。そりゃそうですよね~~☆
なんつって。
ちなみに、3人が藁の炎で天に召されたことを知っている
ベトナム人たちは、この洋服を燃やすのと同じ日に「魚」を
水を張った桶に入れ、神棚に供えるそうです。
今回は涼しく天に昇れるようにとの心遣いだそうです。
今でも毎年みんな家で燃やしているそうです・・・。
伝統が根付いています・・・
そんなところも好きですベトナム。
皆さんも、23日・・・いや、1月30日、この3人の神様に
思いをはせてみませんか・・・・・
ハノイ 松尾
※ この伝説は弊社ハノイ支店ベトナム人スタッフの
母親が彼女に聞かせたお話を聞いたもので
「正式な文献」とは異なる可能性がありますが
ご愛嬌でお許し下さい。。。。 ※