今回のポートランド行きの目的は旅行業界のコンベンションに参加するため
でした(クドイ!)が、HISとして何か旅行者の方々に提供できるものがないか
と考えていた際に思いついたのがアムトラックでの旅です。
今回ご紹介するルートというのはAmtrak Cascadesと呼ばれるもので、
アメリカ西海岸の北西部に位置するオレゴン州のユージーン(Eugene)から
ワシントン州のシアトルを通過し、最終的にはお隣の国、カナダのバンクー
バー(Vancouver)を結ぶものです。
(注:バンクーバーとシアトル間は列車ではなくバスでの移動になります)
そのルートの内、今回取り上げるのはポートランドからシアトルまでのルート
になるのですが、私の個人的な意見ではこのルートが1番見所が多く、
オレゴン州とワシントン州の州境を流れるコロンビアリバーの雄大な流れに
始まり、ワシントン州に入りオリンピア(Olympia)を過ぎた辺りから始まる
ピュージェット・サウンド(シアトル沿岸の特徴でもある入り組んだ湾岸のこ
と)の素晴らしい景観は絶対に旅の思い出になること間違いなしです!
と、書きまくっても分からないと思いますので一体アムトラックで旅行をする
とどんな感じなのかという「イメージ」だけでも伝わればということを写真と
動画でご案内したいと思います。
今回乗車したのはオレゴン州のポートランド。
ポートランド市内からアムトラックステーション(ユニオンステーション)へは
タクシーで10分から15分($10~15ドル前後)の距離。
体力のある人なら歩いても行けます。
駅に着くとしなければならないのはチケット(切符)に交換しなければなりま
せん。下の写真のように切符売り場がありますので、そこでUSA RAIL
PASS、もしくは予約番号が載ったレターを用意して並びます。
順番がきたらパスを見せるか、もしくは事前に予約をしているような場合は
名前を伝えればそれでOKです。
いたって簡単。
ちなみに、インターネットでチケットの予約をしている人は、チケット窓口の
すぐ近くに設置されているこちらの機械でチェックインが出来ますので、
これまた楽チンです。
とりあえず知っておきたいことは、アムトラックに手荷物として持ち込める
荷物は2つまでということ。もしもそれよりも多いというような場合は、荷物
預け所があるのでそこで荷物のチェックインを行うといったこと位であとは
日本で列車に乗る場合とさほど変わりません。
ちなみに切符ですがこれは日本のような小さいものではなく、飛行機の搭
乗券と全く同じタイプのものですので始めて受け取る人にはちょっと新鮮か
もしれませんね。
さて、無事チェックインが終わると列車が構内に入ってくるまでロビーで
待ちます。↓
切符をもらったからって、スタコラサッサと駅構内からプラットホームに
突撃という訳には行きませんのでご注意を!
寝てる人もいれば、構内のショップで軽食を買う人、レストランで食事をする
人もいたりと待っている時間を思い思いの方法で皆さん使っています。
やがて、時間になると構内アナウンスが流れ始めまして、指定された場所に
集まることになります。(飛行機で言うところの搭乗ゲートみたいな感じ)
そこには車掌さんが待機しているので、車掌さんにチケット(切符)を見せて
OKだと車掌さんはチケットにハサミを入れます。(昔の日本のような)
車掌さんは英語で「コンダクター(Conductor)」と言います。
機関車トーマス見てれば子供でも知ってるので、知らないと恥かきます。
後ほど触れますが、その際に乗客はコーチクラスとビジネスクラスに振り分
けられますので、自分がどっちのクラスで予約したかをちゃんと覚えておい
て下さいね。(当たりまえか)
それでは、実際に乗車です。
上の写真はポートランドのユニオンステーションですけど、なかなか良い
雰囲気の駅だと思いませんか?
あいにくこの日は雨だったのですが、そんなこと気になんないくらいでした。
列車はというとこちら↓
一体何両編成なのか見えません・・・・・。(数えるの忘れました)
しかし、これぞアムトラックですよ。
ポートランドからシアトルまでの所要時間はざっと3時間30分。
今回私が乗ったのはポートランド8:45am発でしたので12:15pmにはシアト
ルのユニオンステーションに到着です。
今回、ブログで取り上げた理由の1つにはもちろんアムトラックの紹介という
のもあるのですが、今言ったように3時間半でこの区間を移動できるわけで
す。仮に飛行機で・・・・となったらどうでしょうか?
飛行時間が約45~50分。しかし、実際にはセキュリティー強化の影響で
2時間以上前に空港へ向うことを考えたらなんと便利か!
しかもゆっくりと景色を眺めながらの旅なんて贅沢ですよね。
話はそれましたが、それでは引き続き今度はアムトラック列車内を見てみま
しょう。列車には客車、寝台車、食堂車等の目的に合わせた様々な客車が
ありますが、今回のような短い旅の場合には寝台車はないですので、それ
以外の客車をご案内しますと、
まずは、Reserved Coach Classと呼ばれるもの。↓
このルートで使用されていた客車では写真のように2席と1席といったレイア
ウトでシートが設置されており、これはビジネスクラスも同様でした。
車内は非常にクリーンで頭上には荷物を置く棚と車内では映画が流される
のでそのためのモニターが何箇所かに設置されています。(これもまるで飛
行機内のよう)
つづいてはBusiness Classと呼ばれるもの↓
ご覧の通り、シートの色が違う・・・・・。
んじゃなく、1番の違いはシート幅をはじめ各シートにはAC電源が付いてい
たり、路線によっては無料のソフトドリンクサービスや新聞といった各種サー
ビスが充実しているわけですね。
3時間以上も乗っていれば途中でお腹もすきますよね。
そんな時に便利なのが「Bistro Car(ビストロカー)」です。↓
電車が揺れていたので写真がブレてしまいましたが、上の写真でもわける
ように飲み物をはじめスナックの他に、スープやサンドイッチも販売されて
います。もちろん、ビールを始めとしたアルコール類も扱っていましたね。
とりあえず、メニューから好きなものを選び購入すれば、自分の席に持って
いって食べても良いですし、ビストロカーの隣にあるダイニングカー?で食
べても良いわけです。↓
列車に揺られながら食事をし、車窓には素晴らしい景色。
やっぱり旅は飛行機だけじゃないな・・・と改めて思うわけです。
ことしの春から夏にかけて是非ともこのアムトラックで旅をしてみる
というのはいかがでしょうか。
例えばシアトルに野球観戦目的で来ていても良いんです。
ただ、シアトルから列車に乗ってポートランドに移動し、その日は
ポートランド観光に時間を当て、夜は現地の美味しいレストランで食事。
翌日同じくアムトラックに乗って帰ってくるというカセットプランでも良い
ですし、ノースウエスト航空さんですと東京とシアトル、もしくは東京と
ポートランド間をそれぞれ結んでいますので、シアトルに入って、最終
的にはポートランドから日本へ向けて出発といった方法も可能ですよね。
そんなアレンジ自由なアメリカの旅のご相談は是非とも下記へ!
http://www.his-hotel.com/rail/index.php
余談:
下の動画はポートランドからシアトルへ移動する列車内から撮ったもの
です。場所はワシントン州のオリンピアを過ぎてワシントン州沿岸独特の
入り組んだ湾岸の景色です。あいにくの雨と時期が2月ということもあり、
なんとなく寂しい景色ですが、これが春から夏になればどんだけ素晴ら
しいか想像するのは容易いですよね??