カイロからこんにちは!!!
カイロのシタデルに聳え立つ一際大きなモスクはムハンマド・アリー・モスクです。
今でも礼拝所として機能する一面、エジプト人にとっても外国人にとってもカイロ観光では外せないスポットの一つになっております。
このモスクの成り立ちですが、その名前にもなっているムハンマド・アリー総督(パシャ)が大きくかかわっています。
この総督のように偉大なモスクは1824年に着工されました。
その後、息子が引き継ぎ1875年に完成いたしました。
この、ムハンマド・アリー総督は現在でもエジプト人にとって「アル・カビール(偉大な王)」と親しまれています。
19世紀の欧州の列強諸国に屈することなく、富国強兵や近代化を推し進めました。
エジプトの基盤を作り、その基礎は今でも失われることなく引き継がれております。
しかし、このムハンマド・アリーは元々はエジプト人ではなく、フランスがエジプトに自国の利益を守るために進行した際に、オスマン帝国(現在のトルコ)から属州のエジプトに派遣された部隊の副隊長でしかありませんでした。
しかし、その後この「エジプト・シリア戦役」で功績を挙げたムハンマド・アリーは徐々に昇進し、様々な権力闘争を勝ち取りついにオスマン帝国下から抜け出し、ムハンマド・アリー朝を創始するまで至ります。
最初に一部隊の副隊長として派遣されたのが1798年で、ムハンマド・アリー朝を創始するのが1805年ですから、10年も経たないうちに副隊長から総督へ成り上がりました。
もし、日本での話だったら何度となく大河ドラマの主人公になっていることでしょう。
モスクではそんなムハンマド・アリーの偉大さと当時の煌びやかな時代を感じることができます。
外観もさることながら、内部に施された装飾も目を奪われます。
天井に施された装飾、そこから垂れ下がる無数のランプはとても荘厳さを感じさせます。
この、ムハンマド・アリー・モスクはシタデルという高台に建っておりますので、モスクから出た後は見晴らしのいい高台からカイロを一望することもできます。