¡Hola!
コスタリカ支店の上田です。
今回は過去人気のあった記事を改編してお送りします!
さて、コスタリカは「生物多様性の宝庫」と耳にした方もあるかと思いますが、なにがそんなに凄いのか、簡単にお話をさせていただきます。
コスタリカの領土は小さく、地球の表面のわずか0.03%しか占めていません。
そんな小さな国ですが、生物多様性では最も豊かな上位20ヶ国に位置するのです。
ふーんと聞き流しそうですが、コスタリカのような豆粒ほどの国がブラジルやコロンビアなど広域な国土を有する国々と肩を並べている、ということになります。
ブラジルを例に挙げてみましょう。コスタリカの166.6倍の国土を有するブラジルには1,000km²当たりに平均で6.5種の植物、0.2種の鳥類、0.05種の哺乳類が生息しています。
一方、コスタリカは、同じ1,000km²当たりに平均で234.8種の植物、17種の鳥類、4.6種の哺乳類が生息しています。
平均種類/1,000km²当たり | コスタリカ | ブラジル |
植物 | 234.8種 | 6.5種 |
鳥類 | 17種 | 0.2種 |
哺乳類 | 4.6種 | 0.05種 |
寝ながら聞いてもらっても良いですよ~ナマケモノさん
在日コスタリカ大使館の資料によりますと、10,000km²当たりに生息する動物種の世界トップスリーは:
1位 コスタリカ 615種
2位 ルワンダ 596種
3位 パナマ 581種
となっております。なんとコスタリカが1位なのです!
実際、コスタリカの総面積はわずか51,100km²と北海道の6割程度なのですが、地球上で確認されている全生物種のおよそ5%にあたる約95,000種が確認されているという驚異的な国なのです!
ということで、コスタリカではそこらじゅうに様々な動植物が生息しています。
しかも、少しの移動でサバンナのような熱帯乾燥林に生息している野生生物から、熱帯雨林、熱帯雲霧林、熱帯林、マングローブ林、湿地帯、そしてアンデスの高山植生帯であるパラモ植生帯まで観察できるからおもしろい!
野生動物好きには、コスタリカは絶対外せない国です!
是非、その目で野生動物が豊かな自然の中で暮らしている姿を見に来てください!
コスタリカの自然を一緒に発見しにいきましょう!
上田
コスタリカ政府公認ガイド
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コスタリカ支店の上田です。
今回は過去の記事で人気のあったものを改編してお送りします!
なぜコスタリカ=ケツァール?
コスタリカと聞いて、上の写真の『ケツァール』(カザリキヌバネドリ)を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。鮮やかな色彩を持ち、世界一美しい鳥として知られています。
きっとコスタリカの国鳥に違いない!と思われる方も多いかもしれませんが、実はコスタリカの国鳥は、ケツァールではなく、下の写真の『バフムジツグミ』です。
意外にも控えめな色の鳥がコスタリカの国鳥なんですね。
そしてケツァールが国鳥なのは、実はグアテマラなのです。グアテマラは国の通貨も『ケツァール』という単位を使っています。一方、コスタリカの通貨は『コロン』となります。
そんな中でなぜ、コスタリカ=ケツァールのイメージがあるかというと、他の国々では観測がなかなか難しく、コスタリカで比較的よく見ることができるためです。
ケツァールの実際の生息地は、メキシコ南部からパナマまでと言われていますが、コスタリカでは、モンテベルデとセロ・デ・ラ・ムエルテ、特にセロ・デ・ラ・ムエルテは遭遇率が高いことでも知られています。
ケツァール豆知識
ケツァールは、世界で一番美しい鳥といわれています。
中米の熱帯林に生息し、果実や昆虫、トカゲをはじめとする小さな生き物をエサとしています。
雄の上尾筒は飾り羽となり約1メートルに達するといわれており、黄・緑・赤・黒・白などの鮮やかな体色をもっています。
『ケツァール』という名称は,『貴重な』または『美しい』という意味のアステカ語『ケツァーリー』から来ているそう。
さらにケツァールは、手塚治虫の漫画『火の鳥』(不死鳥)のモデルだそうです。火炎鳥、フェニックス、鳳凰などとも言われていましたね。
伝説によると、マヤの古代の神々の息子ククが、メキシコの南東の熱帯の密林で棲むようになり、そのククが時を経て色彩鮮やかな羽根を持った美しい鳥ケツァールになったと言われています。
ケツァールはその鮮やかな見た目から古代より大切にされてきました。
古代マヤ民族およびアステカ民族はケツァールを『大気の神』として崇拝し、その飾羽は高貴な人しか身につけることができなかったそうです。
ケツァールを見ると幸せになれるという言い伝えもありますが、こんな美しい鳥を実際に見れたら、とても幸せな気持ちになれるでしょうね!
ケツァール観測のベストシーズン
ケツァールは通年見られる鳥ではありますが、抱卵から子育ての時期となる3月~6月あたりまでが、ケツァール観察のベストシーズンとなります。
2月頃から繁殖期に入り、3月以降になるとオスとメスが一緒に巣作りを開始するので、巣の場所を押さえていればより容易に観察が可能となります。
ただ、もちろんですが、巣には絶対に近寄ったりしないよう、ガイドの指示に従い、エチケットを遵守して観察しましょう!
一緒にケツァールを探しに行きましょう!
上田
コスタリカ政府公認ガイド
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コスタリカ支店の上田です。
今回はアリバダ現象後編!実際に体験した時の様子をお届けします。
(前編はこちら)
アリバダは基本的に夜から深夜にかけて発生します。この暗い中、ヒメウミガメたちが一斉に上陸を始めます。
フラッシュの発光は厳しく禁止されているので私のカメラの出番はありませんでした。。。
私が体験した光景は言葉でしか表せませんが、圧倒的な数のウミガメが足の踏み場もないほど上陸して必死に穴を掘って卵を産むダイナミックで生々しい光景は、種を残すためのヒメウミガメの手段という彼らのDNAを全身で感じることができた貴重な体験でした。
翌日の早朝、まだアリバダが続いているか見に行ったのですが、残っていたウミガメ数匹、そして何十羽というクロコンドルと卵を掘り返す地元住民が大勢いました。
コスタリカでは、野生生物保護法によりウミガメや卵を捕ることは禁止されているのですが、オスティオナルだけは国内で唯一ウミガメの卵を合法的に捕ることを許されているのです。
卵を掘り出す許可を得ているのは、オスティオナル地域開発協会の人達のみで、環境省の監督の下、アリバダが発生して最初の数時間の間に生まれた卵は掘り起こして捕っても良いことになっています。
なぜかというと、狭い海岸に次から次へと産卵にくるため最初の卵は次のウミガメに掘り起こされ結局は死滅してしまうからなのです。
地元住民はこの掘り起こした卵を正規に販売し、地域開発事業の資金にしたり、住民の間で分配します。
地元の人に食べるよう勧められたウミガメの卵、生卵にピリ辛のソースをかけて一気に飲み干すのが主流です。精力がつくとのことで、男性が好んで飲んでいます。
一匹のウミガメが一度の産卵で産む卵は100個で、そのうちの1%しか成体になることは出来ないと言われます。
「アリバダ」という集団による産卵は、その数が捕獲者を圧倒させ、身を守るために備わった方法とされますが、エコシステムとは実にシビアであること、そして人間は、そのエコシステムの連鎖を断ち切ることも出来るし、保護することも出来る立場であることを改めて考えさせられた旅でした。
【豆知識】コスタリカのウミガメ
コスタリカには、全世界に生息する7種のうちの5種《タイマイ、アカウミガメ、ヒメウミガメ、クロウミガメ*(アオウミガメ)、オサガメ》が確認されています。
いずれも絶滅危惧種または近絶滅種に指定されておりますが、年間を通して太平洋側またはカリブ海側のいずこの海岸で、これらのウミガメの産卵または卵から孵った子供が海へ戻るところを観察することができます。
ぜひあなたも自分の目でアリバダを目撃してみませんか?
【期間限定】アリバダ現象の観察チャンスあり!ウミガメ産卵観察ツアー2泊3日
上田
コスタリカ政府公認ガイド
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