砂曼荼羅(すなまんだら)をご存知ですか?
曼荼羅とは、
仏の悟りの境地、世界観などを
仏像、シンボル、文字などを用いて視覚的・象徴的に表わしたもの
(~ウィキペディア より)
・・・・だそうです。
チベット仏教の砂曼荼羅は
その名の通り、砂で描くまんだら、です。
しかも、完成したら、直ぐに壊してしまう、
という所が最大の特徴でしょうか・・・。
形あるものはいつか壊れる・・・
最近は、特にチベット問題がクローズアップされていますが、
この砂曼荼羅には政治的な意味合いはなく
四川の大地震を含む、世界各地での惨事への祈りと癒しで、
世界を廻って曼荼羅を描いているそうです。
ラスベガスでは、ストリップから車で西に40分位行った所にある
「サハラ・ライブラリー」にて行われました。
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このようなカラフルな砂を、銀の道具を使って少しずつ置いていき、
カラフルで細かい装飾の施された曼荼羅を書いていきます。
描く道具は銀(?)の筒のようなもの。
全部で3日かけて書いていくという、
それはそれは、気の遠くなるような細かい作業。。。
このくらい、心を乱されずに描いてこそ、一人前の僧侶なんでしょうか・・・?
私が見に行った、2日目の夜と、
クロージングセレモニーの最終日の2回をご紹介します。
【2日目の夜】
真ん中の四角い部分までが出来上がっていました。
曼荼羅自体は、砂なので、盛り上がっているのも見えます。
周りにうっすらと下絵があるのが見えますか?
下絵といっても、あくまでも目印。
数人の僧侶達が、目安の下絵を目印に、
無言・無心で黙々と進めていくのです。
同じ絵柄を描くために、みんな覚えているのでしょうか・・・?
不思議なくらい、ピッタリな曼荼羅を描いていきます。
作業中は、話しかけるどころか、
咳をするのもためらわれる緊迫感であるため、
残念ながら細かいことはわからずじまいでした。。。
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【最終日のクロージングセレモニー】
みごとな円の、美しい曼荼羅が完成していました!
細かい所まで、それはそれは緻密な絵柄が描かれています。
僧侶は伝統の衣装を身に着け、ダライ・ラマの写真の前に勢ぞろい。
お経(?)を読み、楽器を演奏した後
あれだけ苦労して作り上げた曼荼羅を崩します。
まずは8つに線を入れ、
その後、刷毛で少しずつ掃いていきます。
見守る観客からは
「あ~~!!!」という声が。
壊すのは一瞬です。
崩した曼荼羅の砂は、小さい袋に入れて、観客に配られました。
本来は、水に流すのだとか・・・。
パッと見、単なる砂ですが、よーくみると、カラフルな粒がわかります。
(クリックで拡大)
何の宗教心もない私も、
なんだか心を表れるような砂曼荼羅でした。
BY:AA