2008.10.19

アーチーズ国立公園とこのキャニオンランズ国立公園は、

地理的には、隣同士の位置関係にあります。

広いアメリカですので、隣同士といえども、

公園の中心地の位置まで車で移動すると約1時間ほどかかります。
モアブの待ちに宿泊して、アーチーズ国立公園の夕日鑑賞、

そしてキャニオンランズ国立公園での朝日鑑賞を組み合わせるのが、

最も効率よく、美しいそれぞれの公園の特徴を堪能することができる日程です。

キャニオンランズ国立公園は、

グランドサークルの中でも最も景観が壮大な公園です。

この国立公園に入園する前に、

モアブ観光局のマネジャーとお話をしたのですが、
この時の会話の中で、観光局のマネジャーが

グランドキャニオンの印象について語った一言が印象に残っています。

モアブ観光局のマネジャーは、モアブで生まれ育った方で

このキャニオンランズや、アーチーズの景観を
生まれたときから見続けてきて、成人された人物です。


そのかたが、グランドキャニオンをはじめてみたときの印象が、

『思ったよりも小さい!』


全長450km、対岸までの平均距離が16km、深さ1,600におよぶ

世界遺産グランドキャニオンをして、『小さい!』と言わしめたのです。

私の人生で、グランドキャニオンを『小さい!』と表現した人物は、

このモアブの環境局のマネジャー以外に存在を知りません。



決して、彼女自身が、モアブ観光局に勤務しているから

キャニオンランズを古代に表現するために贔屓や欲目で
表現しているのではないのです。

私も、キャニオンランズに出会う前に、彼女とお会いしましたので

少し大げさに表現していると思っていました。

しかし、キャニオンランズのアイランド・イン・ザ・スカイ

(・・・天空の島 何だかラピュタみたいですね。)の展望台から
景観を見たとたんに彼女の表現をよく理解することができました。




・・・いや、正直には、理解できませんでした。


何とも意味不明な表現ですが、

私が、アイランド・イン・ザ・スカイの展望台から対岸の景色を眺めた時には、

その対岸が肉眼では、見えなかったのです。


雲がかかって天候が悪かった?

・・・違います。



日没で暗かった?

・・・違います。


その日は、晴天でした。!


なんと対岸までの最長距離が、

160kmもあるのです。

晴天で、程よく雲が浮かぶ良い天気でしたが、

対岸の景色がかすんで、肉眼では、よく見えないのです。






そのときの風景が、この写真です。

写真でも対岸の景色がぼんやりして捉えることができません。
私は、何度も、何度も、アメリカの大自然を

写真で表現することができないといい続けていますが、
まさしく、このキャニオンランズの大きさについては、

人間の言葉で表現できる限界を超しています。


それはそうですよね。

160km先の景色まで、人間の肉眼で見ることができないので

表現することができません。

『ただ、驚くべきほど大きい!』なのです。

写真02: 


キャニオンランズ国立公園が、

なぜこんなに大きな景観を残すことができたのか?


その秘密のひとつは、コロラド川と交わるグリーンリバーの影響です。

壮大なグランドキャニオンの景観も

同じコロラド川から創造されたものですが、

キャニオンランズには、大きなグリーンリバーが

Yの字型にコロラド川と合流しています。

それともうひとつの要因は、大河の表面から

上部の300m付近にホワイトリム(White Rim)という

砂岩層の平坦で水平のテラスが形成されていることです。

大河の侵食だけでなく、巨大な地殻変動が作用し、

段階的に巨大な不整合が生じていることです。

この写真では、大河の標高に行き着く前に、

中間地点にホワイトリムが存在することがよくわかります。



この写真では、ホワイトリムの下さらに300mの地点に

ようやくコロラドリバーが蛇行しているのが見えます。       


ホワイトリムの上に、獣道のように見えるのが、車が走行した後です。

キャニオンランズ国立公園は、3つの地域に分割され、

それぞれに固有の特徴を持った地区に分類されています。


そのひとつが、アイランド・イン・ザ・スカイです。


コロラド川とグリーンリバーが蛇行しながら北側から、

南側に向かって流れていきます。


コロラド川とグリーンリバーが交じり合う地点から、

それぞれの大河にはさまれた高地の台地(メサ)を
アイランド・イン・ザ・スカイ(天空の島)、

ガリバー旅行記に登場するラピュタ、

宮崎駿監督の『天空の城 ラピュタ』高度に発達した文明こそありませんが、

この地域は、まさしくラピュタです。

空に浮かんだ島から、下界を眺めているような景観です。


そして2番目の地区は、グリーンリバーの西側に位置する、

迷路のように入り組んだ複雑な地形をした、
『The Maze』 メイズ、その名のとおり、迷路です。


そして3番目の地区が、

対岸に見える針の山、『The Needles』 ニードルス。


メサアーチ。

メサアーチの上に登ろうとしています。
このアーチは、300mもある巨大な丘の上にあり、

その最先端に絶妙なバランスを保って存在しています。


アーチの真下は、300m断崖です。。。


夏期は、朝日がこのメサの隙間から上がってきます。


プロカメラマンの被写体として数々取り上げられている

有名な写真スポットですので、是非、早朝早起きして
日の出から楽しんでください。


私は、時間の都合上どうしても、

朝日を見ることができなかったので、本当に残念でした。


迷路のように複雑に入り組んだ地形 『The Maze』 迷路。


迷い込んだら二度とでて来れそうにない大自然の迷路です。
この地区は、ギリシャ神話に登場するラビリンスのようですね。


この公園の特徴にひとつは、先ほどの写真で紹介したように、

車での移動が可能であること。


ただし、4輪駆動車で、パンクなどの処理ができるように

十分な装備を備えておくことが肝心です。


ハイキングコースも初心者から上級者まで沢山、設定がありますが、

東京都の約60%ある広大な国立公園ですので、

4輪駆動で、未知の神秘的な世界を探検するのも醍醐味です。


自然保護が進んだ国立公園では、

車の進入が制限されている箇所が、ほとんどですが、
この公園は、それほど大きいということでしょうね。


BY:JIMMY



                 


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