デスバレー国立公園は、名前が示す、
『死の谷』というイメージは、かけ離れて、
塩の大地、広大な砂丘地帯、鉱物が地表にあらわれ、
美しい色彩を演出する美しい公園です。
この公園は、例年の降水量を大幅に上回る
豪雨のため
(地球温暖化の影響でしょうか?
デスバレーは、年間降水量がゼロの年もあるくらい
降水量の少ない場所です。)
国立公園に通じる主要道路がすべて崩壊し、
1年以上、公園が閉鎖されていました。
今回は、再開されたデスバレー国立公園を改めて紹介いたします。
撮影時にデスバレー全体が、厚い雲に覆われていましたので、
静かで、寂寥感のある雰囲気が伝わるように、モノクロで撮影しました。
デスバレー国立公園のサイン。
この周辺から大きく道路が崩壊してしまい
公園内に進入することができませんでしたが
完全に舗装され見事に復活しています。
バッドウォーターポイント。
地球の西半球でもっとも低い大地です。
海面下 85.5mのサインが示すように、この大地は海の底なのです。
かつてアメリカ大陸が、太平洋プレートの移動により
徐々に隆起し始めました。
このバッドウォーター大地は、西海岸が浅瀬の海であったことを
証明する『真っ白な塩』の大地です。
バッドウォーターの名前の由来は、この景色が示すように、
わずかに残る泉の塩分濃度が非常に高く
人間はともかく、動物も飲むことができないほどの
『Badwater=悪い水』なのです。
バッドウォーターの駐車場から約10分間くらい
ハイキングし折り返してみた風景です。
巨大な力によって押し上げられ、地層の文様が見えます。
この地域で、地層が見えること自体が、
かつては、この地域が海の底か、大きな湖であった証明です。
そして、徐々に周囲の地層が持ち上げられ山脈を形成し、
デスバレーが盆地として取り残されます。
その後、浅瀬の巨大な湖に変化し、水分が蒸発し、
広大な塩の平原が出現しました。
バッドウォーターの塩の結晶。
昨年の豪雨の影響が残っており、
塩と地表の泥や砂が混じって固まりになっています。
写真4と比較してください。
泥や砂が風で吹きとばされ、塩だけの結晶が残ると
このような美しい風景が再現されます。
つづきます・・・
BY:JIT
この記事でご紹介している『デスバレー国立公園』
HISでもツアーを取り扱っております。