絶滅の危機に瀕している、カリフォルニア・コンドル。
運がよければ、グランドキャニオンやザイオンでも
見かけることのある巨大な鳥です。
なんと言っても、全長1メートル近く、
羽を広げると、2メートルを優に超える巨大さなので
飛んでいれば直ぐわかります。
一説によると、世界一大きい鳥なのだとか。
といっても、そうしょっちゅう見ることができる訳ではなく
見れたらラッキー、というレベルです。
というのも、世界にいるカリフォルニアコンドルは、
動物園にいるコンドルも含めて369羽のみ。
野生にいるコンドルはたったの190羽だけで
カリフォルニア、アリゾナ、ユタを中心に生息しています。
当然、住宅地に姿を現す事はないので
必然的に国立公園エリアで見かけることが多くなるのです。
ハンティングや環境破壊などが重なり
1980年代には、たったの8羽まで数が減ってしまったものの
絶滅危機のある動物として指定され、行政と専門団体による管理の結果
この30年で徐々に数が増えてきました。
去年は381匹の確認ができていたのですが
今年になって、相次いで生存確認ができない個体が見つかり
残念なことに、少し数が減ってしまっています。
数がしっかり確認できるのは
野生であっても、専門家が一度捕獲して、それぞれに番号をつけ
数やその後の行動を追っているからなんです。
良く見ると、羽の下に番号札がついているのがわかりますか?

なので、卵の親もちゃんとわかるのだとか。
ちなみに、最近ではグランドキャニオンのヤキポイントにある洞窟に
コンドルの卵 が発見されています。
(↑メス133/33とオス187/87の卵だそうです)
卵は厳重にチェックされ、可能な限り自然に近い状態で保護されます。
孵化した後も、野生に帰れる様、こんな人形を使って餌をあたえるのだそう。
1年間は「ひよこ」のレベルにいて、まだまだ自分だけでは何もできず
5才くらいで、やっと一人前の成鳥になるのだとか。
↑
こちらが、4歳位のコンドル。
頭がまだ黒いのが、成長しきっていない証拠で、
完全に成長すると、上の写真の人形のように
「ハゲタカ」の状態になるわけです。
動物園では、生態系の確認と保護、繁殖をメインに飼育しており
ロサンゼルス、サンディエゴ、オレゴン、ポートランドの動物園で
見る事ができるそうですよ。
グランドキャニオンやザイオンに行く機会があったら、
是非空も見上げて、コンドルがいないかチェックしてみてくださいね。
BY:AY
-
投稿: マックス -2011年4月20日 (水) 12時20分
■コンドル
アメリカのシンボルマークは鷲ですよねぇ! 鷲も危ない運命ですか? -
投稿: his-lasvegas -2011年4月20日 (水) 18時26分
■Re:コンドル
>マックスさんアメリカのシンボルになってるのは、ハクトウワシですね。こちらも、乱獲や汚染などで60年代には絶滅危機種として認定されていましたが、その後の保護活動の成果により個体数を増え、2007年には、絶滅危機(危惧)の認定を取り消されるまでになりました。ハクトウワシは海岸沿いに多く生息するので、グランドキャニオン等で見ることはありませんが、どんな鳥でも動物でも、自然のバランスを保って共存できる世界を作っていきたいものです。