「あなたは隣人に自分の家族を殺されたら、その隣人を赦すことができますか?」
とても衝撃的な質問ですが、これはルワンダが20年前の悲劇から今にかけて実際に国をあげて取組んでいる平和再構築プロジェクトです。
1994年のルワンダ大虐殺で全国民の10%とも言われるおよそ100万人の人々がわずか100日間足らずの間に命を落としました。それは二つの民族間の争いでした。
先日、[旅カレッジ]ルワンダの子どもたちから平和を考える講座 を開催して、このテーマについて皆さんと一緒に考えてみました。
ゲストは、ルワンダを含め世界各国を支援する国際協力NGO ワールド・ビジョン・ジャパン堂道さん。彼女自身も2015年にルワンダを訪れ自らの目で、遺骨が残る虐殺協会や互いの部族を赦しあう平和再構築の現場を体験してきました。
自分の家族を目の前で殺された被害者家族の思いは考えても推し量れません。ただ、加害者側も、命令に背いたら自分や自分の家族が殺されてしまう、という極限状態中で犯行に手を染めた人々が多くいました。どちらも苦しかったのです。
そのことを丁寧にご説明いただきながら、お互いの立場に立って「被害者家族だったらどうやったら赦せるのか」、「加害者だったらどう赦してもらう努力をするか」 そして「赦しあうことが必要なのはどうしてか」を考えました。
とても難しい質問でしたが活発な意見交換が行われ会は盛り上がりました。
ルワンダのことはあまり知らない という方が多かった中、最後には
「教育ではどういう風にこの事実を教えているのか?」
「いつから部族間の対立はおこったのか」
「今でも対立の芽は残っていないのか?」
など等、様々な質問が飛び、遠い国で起こった出来事が、少しだけ自分事として考えることができました。
日本では民族間の対立と聞いてもピンと来ない方も多いかもしれません。
けれど、私たちの周りにもこうした争いの芽は存在していて、何かのきっかけや誰かの思惑で惨事に発展する危険をはらんでいます。
世界で起こったことから学び、1人1人が自分の身近で起こるケースってどういう事だろう、起こってしまったら(起こらないようにするには)どうすべきだろうと、自分事として考え意見を持つことは、世論や政治に流されず世の中を正しい方向に進めるためのとても大切な力ではないでしょうか。
そして、ルワンダでは今でも、服役を終え加害者が社会に戻り、平和再構築プロジェクトは続いています。また、加害者や被害者の子どもたちの貧困問題、差別問題も深刻化しています。一度できた綻びを治すのにはとても長い時間がかかるのです。
ルワンダの人々と触れ合い、今を生きる子ども達を応援する旅に出かけませんか?
7月22日(金)出発限定 旅から始まる新しい家族
「赦す」ことから築く平和 大虐殺を越えて 子ども達の夢をつなぐルワンダ8日間
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