注意喚起情報です
ムバラク大統領の強権支配に反発する反政府デモや
騒乱が続くエジプト各地で28日、
イスラム教の金曜礼拝に合わせた数千~1万人規模のデモが発生した。
AP通信などによると、少なくとも市民1人が死亡、数十人が負傷した。
AP通信は、治安部隊がカイロ中心部でのデモに参加した
エルバラダイ前国際原子力機関(IAEA)事務局長を自宅軟禁したと伝えた。
また、国営テレビによると、軍が出動したほかムバラク大統領は
同日夕、カイロ、スエズ、アレクサンドリア3市に夜間外出禁止令を出ております。
地元テレビによると、
警官隊の中には制服を脱いでデモに参加したり、
鎮圧命令を拒む者も出ている。東部スエズでは群衆が警察署に放火し、
銃などを略奪。少なくとも市民1人が死亡した模様。
国民の不満の背景には、高い失業率と高騰する物価がある。
公式失業率は10%弱だが、15~24歳の若年層の失業率は
3割超ともいわれる。人口の2割が1日2ドル未満で暮らす貧困層で、
庶民の反政府感情に直結している。
デモ組織関係者は「ムバラク政権打倒」「政府が代わるまで運動を続ける」と主張する。
一方、ロイター通信によると、カイロ中心部ではエジプト軍の軍用車両が目撃されている。
AFP通信は大統領が軍に治安出動を命じたと伝えており、
政府は徹底的にデモを弾圧する姿勢を鮮明にしている。