現地情報 2013.08.18
皆様
こんにちは。
大使館より渡航情報の引き上げの発信がありましたのでご案内します。

在エジプト在留邦人の皆様へ
 本日(17日)外務省が発出したエジプトに対する渡航情報(危険情報)をお送りします。

渡航情報(危険情報)

エジプト
(平成25年8月17日発出)
●エジプト全土

 :「渡航の延期をお勧めします。」(滞在中の方は事情が許す限り早期の退避を検討してください。)(引き上げ)

☆詳細については,下記の内容をよくお読みください。
1. 概況
(1)エジプトでは,2013年6月30日のムルスィー大統領就任1周年を機に,大統領反対派及び大統領支持派による大規模なデモや集会が全国で実施され,両者間の衝突により多数の死傷者が発生したことを受け,7月3日,国防大臣が,憲法を一時的に停止し,ムルスィー大統領を退陣させ,最高裁判所長官が新大統領選出まで国政を司ることなどを含む,未来のためのロードマップを宣言しました。

(2)この動きを,ムルスィー氏反対派は歓迎する一方,同支持派は民主的に選出された大統領の軍事クーデターによる追放であるとして強く反発し,その後,カイロ市内の2カ所の広場(ラバ・エル・アダウィーヤ広場,ナハダ広場)を含め全国各地で,抗議のためのデモ,座り込みが継続しました。そのような中,7月26日から27日にかけて,首都カイロ及び地方都市において,ムルスィー氏支持派と治安部隊等による衝突が発生し,保健省の発表によれば,ラバ・エル・アダウィーヤモスク周辺の衝突では,80人が死亡,299人が負傷しました。

(3)その後も,ムルスィー氏支持派によるデモ,座り込みが全国各地で継続していたところ,8月14日朝,エジプト警察・軍が,上記カイロ市内の2か所の広場での座り込みの排除を決行した結果,激しい衝突が発生し,保健省によれば,15日夜までに死者が638人,負傷者が3717人に達しました。

(4)上記作戦を受け,エジプト大統領府は,8月14日午後4時から1か月の期間,エジプト全土に非常事態宣言を発出するとともに,同日から1か月間,14県(カイロ,ギザ,アレキサンドリア,ブヘイラ,スエズ,ミニア,ベニスエフ,アスユート,ソハーグ,北シナイ,南シナイ,イスマエリーヤ,ケナ,ファイユーム)で午後7時から翌朝6時まで外出禁止令を発出しました。

(5)8月14日の排除以降,ムルスィー氏の支持母体であるムスリム同胞団は,それまでのデモ,座り込みから,中央・地方政府機関,警察署,教会等への抗議デモを行う等,抗議活動の形態を変化させています。8月16日には,ムスリム同胞団が呼びかけた「怒りの金曜日」と称する全国各地での大規模デモとそれに伴う治安部隊との衝突の結果,エジプト首相府の発表では173人の死者が発生しました。また,在留邦人が多く居住するザマレック地区,マーディ地区においても,発砲や衝突が発生しています。 

(6)シナイ半島,特に北部,内陸部においても治安悪化の状況が継続しており,8月15日には北部アリーシュの軍検問所が武装勢力に襲撃され,兵士7人が死亡しました。

2.全土 :「渡航の延期をお勧めします。」(滞在中の方は事情が許す限り早期の退避を検討してください))(引き上げ)

 今後,エジプト全土で行われているムスリム同胞団による抗議デモと,軍・警察との衝突がどの程度の規模になっていくのか,また,衝突や混乱がどのくらい継続するのかは不透明ですが,既に多数の死傷者が出ていること,一部の衝突では銃器が用いられた模様であることなどから,今後,カイロを含む全国各地で,予期できない暴力的衝突が発生し,治安が更に悪化し,社会的混乱が拡大することも懸念されます。

 ついては,エジプト全土の危険情報を「渡航の延期をお勧めします。」から「渡航の延期をお勧めします。」(滞在中の方は事情が許す限り早期の退避を検討してください)に引き上げます。今後,この地域への渡航や滞在を予定している方は,どのような目的であれ渡航を延期されることをお勧めします。また,現在滞在中の方は事情が許す限り早期に退避することを検討してください。真にやむを得ない理由でこの地域に渡航・滞在される場合も,不測の事態に巻き込まれることのないよう在エジプト日本国大使館のホームページや報道等から最新の関連情報の入手に努め,夜間外出禁止令に留意し,午後7時から翌朝6時までは決して外出しないでください。また,それ以外の時間帯であっても極力外出を控え自宅等安全な場所で待避するとともに,やむをえず外出する場合には単独行動を避け,適切な安全対策が講じられるよう心がけてください。

 また,抗議デモと治安当局との衝突を直接的な原因とする混乱のほかに,日本人を含む外国人が被害者となる強盗,窃盗等の犯罪が発生していますので,引き続き一般犯罪に対しても十分注意してください。特に,社会的混乱が拡大した場合,それに乗じた犯罪が増加する可能性もありますので,注意してください。

3.滞在に当たっての注意

 上記のとおり,エジプトへの渡航については延期をお勧めしますが,やむを得ず渡航・滞在する方は,不測の事態に巻き込まれないよう下記事項に十分留意して行動し,危険を避けるようにしてください。また、累次のスポット情報も参照しつつ,日本国外務省,在エジプト日本国大使館,現地報道等より最新の情報を入手するよう努めてください。

(1)緊急時に連絡が取れるよう,現地の宿泊先や連絡先を必ず在エジプト日本国大使館に連絡してください。また,現地に3か月以上滞在される方は,緊急時の連絡等で必要なので,到着後遅滞なく在エジプト日本国大使館に「在留届」を提出してください。また,住所等,届出事項に変更が生じたとき,又はエジプトを去る(一時的な旅行を除く。)ときは,その旨を届け出てください。なお,在留届は,在留届電子届出システム,(http://www.ezairyu.mofa.go.jp/ )による登録をお勧めします。また,郵送,FAXによっても登録を行うことができますので,在エジプト日本国大使館まで送付してください。

(2)上記1.(4)のとおり,夜間外出禁止令がカイロを含む14県に発出されていますので,外出が禁止されている時間帯には可能な限り外出しないでください。また,それ以外の時間帯でも極力外出を控え,自宅等安全な場所で退避するようにしてください。

(3)日中やむを得ず外出する場合には,単独行動や目立つ行動を避けるとともに,国内の政府関係施設,宗教施設や大勢の人が集まっている場所には近づかないでください。デモ・集会に遭遇した場合には,すぐにその場から離れ,安全な場所で待機してください。デモや警戒中の治安部隊の写真撮影は絶対に行わないでください。

(4)万一緊急に国外退避が必要となった場合に備え,パスポートとビザの有効期限を常に確認し,現金,クレジットカード及び航空券をすぐに持ち出せるよう準備しておいてください。また,緊急時に運航される航空機等においては正規航空運賃が適用される場合も多々あることから,所要の現金及びクレジットカードの残額は確認してください。

4.隣国のリビア、スーダン及びイスラエルの危険情報にも留意してください。
(問い合わせ窓口)
外務省領事サービスセンター
 住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
 電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902
(外務省関連課室連絡先)
○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)
 電話:(代表)03-3580-3311(内線)2306
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
 電話:(代表)03-3580-3311(内線)3399
○外務省海外安全ホームページ:http://www.anzen.mofa.go.jp
             http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (携帯版)
(現地大使館連絡先)
○在エジプト日本国大使館
 住所:81 Corniche El Nil Street, Maadi, Cairo, Egypt(P.O.Box 500 Maadi)
 電話:(市外局番02)-25285910
   国外からは(国番号20)-2-25285910
 FAX:(市外局番02)-25285905
   国外からは(国番号20)-2-25285905
 ホームページ:http://www.eg.emb-japan.go.jp/j/index.htm

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