宗教 文化 2017.05.19
カイロからこんにちは!!!
ご存知の方も多くいらっしゃると思いますが、今月の5/27(予定)からイスラム教徒のヒジュラ暦の断食月の名称である、ラマダンが始まります。ちなみに、ラマダンはヒジュラ暦の月の名前の一つで断食を意味する言葉ではありません。断食はアラビア語でスィヤームと言います。
 イスラム暦とも呼ばれるイスラム教徒が使用するヒジュラ暦は太陰暦です。しかし、閏月による補正がない為、太陽暦と比べると毎年11日ほど早くなり、およそ33年で季節を一周します。ですので、ムスリムの中では「人生で同じ季節のラマダンを2度経験する」と言われます。日本の還暦の考え方とよく似ています。
 あまりイスラム教徒に造詣が深くない方は「断食=辛い」と考えるかもしれませんが、当の本人達(ムスリム)からするとこの考え方は180°真逆です。ラマダンはムスリムにとってとても神聖であるのに加え、皆でお祭りのようにこの月が来たことを祝います。
 その一つとして伝統的なファヌースというランプを飾り付けます。そもそも、このファヌースはなぜラマダンで伝統的に飾り付けられるようになったのか?それは今から千年以上前、ファーティマ朝時代の(現在の国土の)エジプトまで遡ります。当時の第四代カリフであったアルムイッズがこのラマダン期間中に帰還した際に、国民がこのファヌー
ご存知の方も多くいらっしゃると思いますが、今月の5/27(予定)からイスラム教徒のヒジュラ暦の断食月の名称である、ラマダンが始まります。ちなみに、ラマダンはヒジュラ暦の月の名前の一つで断食を意味する言葉ではありません。断食はアラビア語でスィヤームと言います。
 イスラム暦とも呼ばれるイスラム教徒が使用するヒジュラ暦は太陰暦です。しかし、閏月による補正がない為、太陽暦と比べると毎年11日ほど早くなり、およそ33年で季節を一周します。ですので、ムスリムの中では「人生で同じ季節のラマダンを2度経験する」と言われます。日本の還暦の考え方とよく似ています。
 あまりイスラム教徒に造詣が深くない方は「断食=辛い」と考えるかもしれませんが、当の本人達(ムスリム)からするとこの考え方は180°真逆です。ラマダンはムスリムにとってとても神聖であるのに加え、皆でお祭りのようにこの月が来たことを祝います。
 その一つとして伝統的なファヌースというランプを飾り付けます。

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そもそも、このファヌースはなぜラマダンで伝統的に飾り付けられるようになったのか?それは今から千年以上前、ファーティマ朝時代の(現在の国土の)エジプトまで遡ります。当時の第四代カリフであったアルムイッズがこのラマダン期間中に帰還した際に、国民がこのファヌースと呼ばれるランプを手にし帰還を歓迎したことにあると言われています。このファヌースはその後、イスラム社会の中で急速に広まり、今ではほとんどのイスラム国家で伝統的に使用されるまでになりました。
 では、なぜ当時の国民はカリフの帰還をファヌースを持って祝ったのか。それは古代ファラオ時代まで遡ると答えを見つけることが出来ます。ファラオ時代では恒星のシリウスが昇った際に祝われるお祭りの飾りとして使われていたそうです。その他にも古代エジプトの神々を奉るときにファヌースは使われていたそうです。なんとも縦に繋がった重厚なエジプトの歴史はファヌース一つとっても非常に興味深いです。
 皆さんもラマダン月にエジプトにいらっしゃる事があれば”ラマダン・カリーム!(ラマダンおめでとう!)”とお祝いしてみてはいかがでしょうか。
スと呼ばれるランプを手にし帰還を歓迎したことにあると言われています。このファヌースはその後、イスラム社会の中で急速に広まり、今ではほとんどのイスラム国家で伝統的に使用されるまでになりました。
 では、なぜ当時の国民はカリフの帰還をファヌースを持って祝ったのか。それは古代ファラオ時代まで遡ると答えを見つけることが出来ます。ファラオ時代では恒星のシリウスが昇った際に祝われるお祭りの飾りとして使われていたそうです。その他にも古代エジプトの神々を奉るときにファヌースは使われていたそうです。なんとも縦に繋がった重厚なエジプトの歴史はファヌース一つとっても非常に興味深いです。
 皆さんもラマダン月にエジプトにいらっしゃる事があれば”ラマダン・カリーム!(ラマダンおめでとう!)”とお祝いしてみてはいかがでしょうか。

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