キャニオンランズ国立公園は、
素晴らしく雄大な国立公園であるにもかかわらず、
日本の皆様には、まだ知名度が低いようですので、
キャニオンランズの特徴的な地質についてもご説明したいと思います。
難しい御託を並べようとは思いません。
わかりやすく説明しますと
以前ご紹介させていただいたザイオン国立公園と
グランドキャニオン国立公園の特性をあわせもったのが、
このキャニオンランズ国立公園です。
1つは、ホワイトリム砂岩層とあわせて、ナバホ砂岩層が存在すること。
ナバホ砂岩層は、ザイオン国立公園の大部分を占める地層で、
ザイオンな代表的な景観です。
そして、もうひとつは、コロラド川の浸食によって
巨大な渓谷が形成されたこと。
さらに、コロラド川の支流である、
グリーンリバーが交差し、合流しているために、
グランドキャニオンよりも幅広い、渓谷を形成している。
二つのまったく性質違う国立公園の特性が、
交じり合って、個性的で、ユニークな、
キャニオンランズ国立公園が存在しているということは、
現代風に表現すれば、
『大自然のハイブリット現象』とでもいうのでしょうか?
では、逆説的に、グランドキャニオンに、
もしもグリーンリバーのような大河が流れ込んでいたら、
キャニオンランズの景観が出現したのでしょうか?
また、もしも、ザイオン国立公園のバージンリバーが
コロラド川のような大河であったなら、
やはりキャニオンランズと同じ景観が出現したのでしょうか?
おそらく、NO なのだとおもいます。
おそろしく長い年月の中で、地殻変動の度合い、規模、
また気象環境、さまざまな自然の営みによって、
個性的なキャニオンランズの景観が、
創造されたことに間違いありません。
科学的な判断は、地質学者の皆様に任せるとして、
キャニオンランズの美しい、雄大な景観をこころからお楽しみください。
この公園の面積だけでも、東京23区の2.5倍、
ここから見える景観は、160km先まで見えます。
大きいのは、ともかく、日本では、
東京から100km先で見えるのは、富士山くらいですね。
何か人口の障害物が必ずありますので、
遠くを見渡すこと自体が難しいですね。
平坦なホワイトリムに残された、
浸食を受けた崖の跡形を見ていると
恐竜の足跡のように見えてきました。
広すぎてどこに向けてシャッターを押せばいいのかわかりません。
とにかくどんなカメラでも、巨大な風景を分割するしかできないので、
写真では、すべてを一度にお楽しみいただくことが不可能です。
今回のブログは、すべて、アイランド・イン・ザ・スカイからの撮影で、
時間と日程の関係から、ニードルズ地区、メイズ地区を
取材することができませんでした。
アドベンチャーシリーズとして、
将来取材していきたいと思っていますので、
グランドサークルのシリーズとは
別にご紹介させていただきます。
BY:JIMMY