ルクソールホテルの看板ショー
シルク・ドゥ・ソレイユ x クリス・エンジェル
BELIEVE(ビリーブ)
開始前は人気マジシャン、クリス・エンジェルの獲得に
各ホテルが熾烈な戦いを繰り広げ
(プラネットハリウッドが有力候補でした)
見事獲得したのは、ピラミッドで有名なルクソールホテル。
そんな獲得レースの一連の流れや
ラスベガス・エンターテイメントの王者である
シルク・ドゥ・ソレイユのコラボとなっては
期待が膨らまないはずはありません。
・・・が、その期待が大きすぎたのか
制作側も意気込みすぎたのか
2008年のオープンからずっと、評価は一貫して低いものでした。。。
(地元の新聞で、ランクA~C,の中、ありえないD判定を下された事も)
クリスファンの私ですら、
ラスベガスで最もひどいショーの一つ、と判断せざるを得ないほど
前途多難、もはや打ち切り?の噂も耐えない状態でした。
が、しかし!!
さすがの制作側も大いに反省したのか、
このままじゃやばい!と思ったのか、
2年足らずで、全面リニューアル!
当初の
「マジックショーであって、マジックショーではない」
「シルクであってシルクではない」
「クリス・エンジェルであってクリス・エンジェルでない」
・・・という、この中途半端なコンセプトを捨て去り
完全な
「クリス・エンジェル・マジックショー」
として生まれ変わりました!
普通、ショーのリニューアル、それもマジックショーであれば
「2,3新しいネタを仕込みました」
・・・てのが普通ですが、
なんと
「30の新しいマジックを仕込みました」
という謳い文句。
・・・30って・・・
要は、もう別のショー、と考えて差し支えない状態です。
結果は、私としては、満足!といえるレベルに到達です。
・・・「私としては」
という変な注釈があるのは、
これは、好き嫌いの分かれるマジックショーである事が
より一層はっきりしたから、なんです。
というのも、元々クリス・エンジェルは
インダストリアル系のミュージシャンか?!と言わんばかりの
ダークでゴスな格好で
体に釘を刺したりする、過激な手品で知られるマジシャン。
今回のリニューアルでは、そのゴスな世界感をより全面に出し
クリス・エンジェルのイメージをそのまま推し進めた形で完成されています。
勝手な推測ですが、
きっとラスベガスで常設公演になるからには
もっと万人受けするショーのした方がいい・・・
などで、当初のどっちつかずの内容になったのではないか、と思います。
が、そのために
クリスファンはクリスのイメージがなくてガッカリし
マジックファンは、手品がなくてガッカリし
シルクファンは、アクロバットがなくてガッカリし
・・・・・・誰も彼もがガッカリしてしまう!という結果に・・・
今回のリニューアルで、
少なくともクリス・ファンとゴスな世界が好きなマジックファンには
受け入れられる内容に変貌を遂げています。
が、その反面、ゴスな雰囲気がダメな人は、もう絶対ダメ。
ショーの途中で、フォローのつもりか
「怖がらないでね」なんてコメントを挟んで
KORNかNINか、と言わんばかりのイメージビデオを流したりもしますが。。。
・・・や、ダメな人には、怖いでしょう、きっと。。。
そして、一応コラボ、って事になってる、シルクの存在感が
ビックリするくらいなくなってるのもちょっと気になる所です。
いずれ、シルクの名前は消えるのでは・・・
とは言え、アリア・ホテルで行われているシルクの新ショー、エルビスも
完全なシルクの割りに、シルク色が異様に低いです。
というわけで、コラボだったら、シルク濃度はこのくらいでも十分かも?!
アクロバットなシルク・ドゥ・ソレイユを求める方は、
全くお薦めできませんので、ご注意くださいね。
あと、マジックショーですが、基本的にしゃべりっぱなしなので
英語力が結構必要です。
(というか、英語が全く判らないと、全体的に意味不明かも・・・)
が、この世界感が好きなマジック好きにはお薦めです!
BY:AY