ボランティア&スタディツアー旅ブログ

テーマ：こども・ケア・福祉・医療

2012.06.20

いま、この時も生きているカンボジアの子供たちを想像してみよう

編集長の鮫島です。

海外旅行をしている時に、観光地でこんな子供たちと遭遇したことはありませんか？

「お金ちょ～だい、マネ～、１ドル」

いわゆるストリートチルドレンの子供たちです。カンボジアのアンコールワットなど途上国の有名な観光地に行くとこうした子供たちが必ずといっていいほど近寄ってきます。

皆さんなら、この時、どうしますか？

もしお金をあげると、今度はその周辺の子供たちも群がるようにやってきます。そして、たくさんのストリートチルドレンに取り囲まれます。途中であげるのをやめてしまうと、今度はもらった子供ともらえなかった子供でケンカが始まる…

どうするべきか、とても判断に迷う瞬間です。「かわいそう」という気持ちは、皆同じでも、それをどのような行動をするかは、実はとても難しい問題です。

こうした子供たちは、住処もなく、子供たち同士でなんとか生きています。誰に助けもなく・・・。
そして、多くは児童労働、児童売春、人身売買の犠牲となっているケースも少なくありません。

なぜ罪のないこんな子供たちが・・・、世の中は不条理なことがいっぱいあります。
日本にいるとなかなかそうしたことに気づく機会が少ないですが、途上国に行くと、不条理が当たり前のように存在する世界があります。

こうした問題の背景には、経済的貧困、紛争や政治的差別など社会問題が要因となっている場合が多いのです。

そして、こうした子供たちは、今、この時も懸命に生きようとしています。

世界文化遺産で有名なアンコールワットのあるシェムリアップ。
ティーさん（66歳）は母子家庭に生まれ、さらに幼少の時に母親を病気で亡くし、ポルポト政権下でも大変苦労しながら、たくましく生き抜いてきて、教師となりました。その彼が定年後に「貧しい家庭、親のいない子供たちに住居や教育を与えられる環境をつくろう」という固い意志を形にしたのが「ファーム・チルドレン・ビレッジ」。

まさにカンボジアのあしながおじさんですね。

現在は、カンボジア政府やフランスのNGOからの協力を得て運営をしています。2012年現在、常勤スタッフは全員カンボジア人で、約50名の孤児や貧しい家庭の子供達と生活をしています。

現在、私たちH.I.S.ではこの「ファーム・チルドレン・ビレッジ」を訪問し、子ども達と交流するボランティアツアーを募集しています！

カンボジア孤児院交流ボランティア6日間
http://www.his-j.com/tyo/volunteer/vo/vol-rep.html

スタッフのチャンターさんより

政府などから多少の援助はあったものの、シェムリアップ市内からは離れていて訪問者があまり多くないということで、なかなか十分な収入は得られていませんでした。その為、日本から定期的に来てもらえるようになると、たとえ少人数でも確実に生活を改善していくことができるので大変助かります。

現状最重要課題は、育ち盛りの子供達全員分の食費をまかなうこと。最近は特に米の値段が不作により高沸しており、2日間で50kgもの米を消費する当孤児院ではかなりの負担となっています。敷地内でも僅かながら香草や果樹、野菜、鶏や豚の飼育も行い、生活の足しにしていますが、これからも多くのお客様に来て頂ければ状況はもっともっと良くなっていくと思います。

　そして、日本の方々は親切で、特にグループで来て頂いたときはかなり盛り上げてくれるので、

子供達も他の国の方と交流するよりも、ずっと楽しそうにしているんですよ。また、日本語を覚えたいという子供も多いので、ぜひこれからも続けて頂きたいです。

子供たちを紹介します。

ソクナーさん　18歳

将来の夢は、薬剤師になることです。薬の正しい使い方など、日本の知識がある方から勉強できたらうれしいです。

ロン君　16歳

将来の夢は、薬剤師になることです。薬についてはもちろん、日本の人達からは日本の言葉もたくさん習いたいです。来てくれるとてもうれしいです。

ナラさん　17歳

将来の夢は料理人です。だから日本の料理や、いろいろな国の料理を作れるよう頑張って勉強したいです。日本料理も食べてみたい。

サムロットさん　17歳

将来の夢は英語の教師です。今は英語は習っていますが日本語もできるようになれば役に立つと思うので、教えてくれたらうれしいです。

チョムナン君　14歳

将来の夢は歌手になることです。歌うのが大好きなので、カンボジアの歌だけでなく英語や日本語のポピュラーミュージックもたくさん知りたいです。

みんな、素敵な夢と持っているんですね様々な過去を背負った子供たちですが、こうした前向きな姿勢に応援したくなる気持ちになりますね。むしろこちらが元気をもらうくらいです。

みなさんも、カンボジアの現実を知り、子ども達と交流する旅に出てみませんか？