サワディーニャン、メオダムです。

「タレーブアデーン」ってご存知でしょうか?
何年か前にタイ政府観光局のポスターになったりして、ご記憶されている方もいらっしゃるのではないかと思います。

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[タレーブアデーン]

タレーブアデーンとは、タレー(海)ブア(蓮)デーン(赤い)という三つの単語で構成されていて、つまり日本語に直訳すると「赤い蓮の海」ということになります。

海と言っても、本当の海ではなく巨大な沼に無数の赤い蓮が見事に咲いているという景勝スポットです。

場所はバンコクから飛行機で約1時間東北に向かって飛んだ「ウドンタニ」という街の郊外にあります。

ちょうど乾季の12月から2月頃にかけてが見ごろで、たくさんの観光客が押し寄せます。
日本からもツアーを組んでやってくる方もいらっしゃるようです。

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[ネコもボートからブアデーン観賞]

このタレーブアデーンをもっとたくさんの日本からいらした方に、もっと手軽にお見せする方法はないものかとメオダムと思っていました。

そうしたところ、ちょうど一年前にパタヤの先のサッタヒープ岬へ海水浴に行った際に、高速道路わきで見事な赤い蓮が咲き誇っていたのを思い出しました。

規模そのものはウドンタニにあるタレーブアデーンとは比べ物にならないくらい小さいのですが、それでも水面を埋めつくすピンク色の蓮の花は、なかなかのものでした。

「よぉし、これをぜひ紹介して、バンコクの魅力を発信しよう」と、日曜日の午前中にオンボロバイクにまたがって、バンコクのタレーブアデーンを探しに出かけました。

アパートを出発したのは午前10時。
今はタイでも一応は冬にあたるのですが、そろそろ日差しも強くなってくる時刻です。
半そでシャツを着ていたので日光にさらされた腕がチリチリと焼けていくのがわかります。

タイでは高速道路を二輪車が走ることが禁止されています。
トゥクトゥクのような三輪車も禁止です。
昨年高速道路沿いに赤い蓮を見かけたのは、たしか空港を過ぎてパタヤに向かって最初の高速道路料金所のあるあたりだったと記憶しています。

高速道路わきの農道をバイクで走りながら赤い蓮をキョロキョロと探します。
この農道周辺、いやまぁ、実に何十年も昔にタイムスリップしたような、本格的田園風景なんです。

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 [バナナ並木の続く農道]

砂利道の両脇にはバナナが植えられているし、水路を越える橋は木製の太鼓橋。
このあたりは水郷地帯らしく、水路が縦横に伸びています。

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田圃のように畦で間仕切りされ水が張られた養魚池や鶏が駆け回る農家、お尻を振りながら土手を登ってくるアヒルたち、タイの豊かな農村風景が広がっています。

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[高速道路の隣は木製の太鼓橋]

のんびりと田園の中をツーリングするのなんて久しぶり。
自然派のメオダムなんだか、嬉しくなってきます。

水路にかかる木製の橋は車も渡れるようなしっかりしたものもあれば、板切れ1枚の橋もあります。

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 [板切れの橋]

この板切れの橋をメオダムも渡ってみたいと思いました。

バイクを傍らに止めて、軽業師のように板切れの橋を渡るつもりだったのですが、板切れの上に足をかけたとたん、、、

グラッ。

板切れが大きく傾きます。
どうやら、打ち付けが甘いのと、板も腐食が進んでいるようです。

「ええぃ、なんのこれしき」
バランスを取りながら、板切れ橋の横にのびている手すり棒をしっかり握る。

ズズッ。

手すりの棒が、グラグラです。
軽業師のように渡りたかったメオダムですが、へっぴり腰で恐々と橋の真中へ。

ウウッ。

足元を覗き込んだら眼がくらむ。
眼下には緑色をした浮草で埋め尽くされた水路。
橋の水面からの高さは2メートルあるかないなのに、足がすくんでしまいます。

メオダム、情けない。
誰かに見られたら恥ずかしくて、穴があったら入りたくなりそうだ。
さいわい、誰も見てなさそうなので、渡り切らずに渡河作戦を中止する。

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[バナナの花も笑ってる]

水路を越えることができず、ふたたびバイクにまたがり、水路を大きく迂回して高速道路沿いへ出る。

高速道路の料金所が見えてくる。
周囲は養魚池だらけ。

しかし、赤い蓮は見当たらない。

溜め池や養魚池の並ぶ高速道路わきの農道をのんびりと進む。
右手に大きなトレーラーが走る高速道路、左手にのどかな田園風景。

料金所のすぐ横まで来たら広々した池の真ん中にチラホラとピンク色の花が見える。

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[溜め池にピンク色の花]

池のほとりまで近づいてみると、岸の近くにもピンク色が見える。

プアデーンだ。

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[ブアデーン]

去年のような群生は見られないし、もうお昼になってしまったので、蓮の花もしぼみかけてて、わざわざこの場で紹介するほどのものではないけれど、一応はバンコク近郊でもブアデーンが見ることができた。

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[プアデーンの咲く溜め池]

バンコク市内から東へおよそ40キロほど、ここまで来るのに公共の交通機関はないし、この程度だったら名所としてお勧めできるレベルではないけれど、パタヤへのオプショナルツアーにでもご参加になられる機会があったら、パタヤへの高速道路に入って最初の料金所のすぐわきにあるので、ちょっと目を凝らして外を眺めてみてください。

なお、タイでも地方へ行けば、ブアデーンなどどこの池にも咲いていて、珍しいものでもありません。

東北タイのカンボジア国境沿いの点在するクメール遺跡群の溜め池にもブアデーンは咲いていました。

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[クメール遺跡のブアデーン]

メオダムでした。

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