ごぶさたしてます。 メオダムです。

3月もなんだかんだと忙しく、おまけに時間に追われ、思うように物事が進まなかったりして、すっかり疲れてしまいました。 こんなとき、皆さんならどうされますか?

せっかくタイで暮らしているのだから、タイマッサージで心も体もリフレッシュと言うのが手ごろな癒し方かと思います。 ところが、メオダムは敏感な体質で、だれかに身体を触られたらくすぐったくて、身をよじってしまいます。 そんなメオダムは、南国に長年暮らしていても、日本の体質が抜け切れていないようで、「湯治」が一番だと信じ切っています。

タイにも温泉がいくつもあります。 ほとんどの温泉が、ミャンマーとの国境の近くに点在しています。 平野の多いタイですが、ミャンマーとの国境周辺は、ヒマラヤ山系から伸びる山脈が続いてます。

湯治とは言っても、たったの1泊2日ではありますが、タイ中北部、ウタイタニ県にありますサモートーン温泉へネコとドライブしてきました。

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[助手席のナビゲーター・ネコ]

サモートーン温泉までバンコクから約300キロもの距離があります。 朝9時にバンコクのアパートを出発。 ルートはスパンブリ、ダンチャン、バーンライと、たぶん日本の方にはあまりなじみのない名前の町を結んで走ります。 このうち、バンコクから1時間半ほど走ったところにあるスパンブリは最大の町で、昨年逝去したタイの大物政治家、バンハーン氏の出身地としてタイでは有名です。 この町では至る所にバンハーン氏の名前がついた施設があふれています。

Img_4955 [スパンブリのシンボル的存在のバンハーン・タワー]

スパンブリの町を過ぎて、田園風景の中をしばらく走りますと、ラウダ航空遭難慰霊碑入り口と書かれた看板が見えてきます。 1991年5月にバンコクからウイーンー向かっていたラウダ航空がこのあたりで当時としては新鋭の767型機が空中分解して、墜落しています。 ラウダ航空はF1レーサーのニキ・ラウダ氏がオーナーで、日本人の犠牲者はいなかったものの、日本でもニュースになっていたことを覚えています。

Img_7419 [ラウダ航空遭難慰霊碑]

ダンチャンあたりまで来ると、サトウキビを満載した大型トラックが目立ち始めます。 サトウキビ畑も多く、どうやらこのあたりには大きな製糖工場もあるようです。 それにしても、トラックへ積まれたサトウキビの量は半端ではありません。 日本であれば積載量オーバーの交通違反で捕まりそうです。 それでも、何十年も昔の形をしたトラックが働き続けていました。

Img_8925 [サトウキビを満載した旧型トラック]

ウタイタニ県に入ってすぐにバーンライの町があります。 バーンライとはタイ語で「畑(ライ)の村(バーン)」と言う意味だと思うのですが、 中部タイの広々とした田園風景を見慣れているメオダムからすると、山が迫り、森も多くて、畑はあんまり見られない。 なんだか日本の田舎に似た風景。

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バーンライまではバンコクからのミニバス(乗り合いバン)が通っているが、ここから先はどうやら公共交通機関はなさそうな感じ。 バーンライからサモートーン温泉までは40キロほど。 山岳道路と言うほどではありませんが、山すそに沿って田舎道が続いています。

温泉まであとちょっとと言うところで、雨が降ってきました。 まだ雨期には早い季節で、今ごろ雨が降るなんて珍しい。 それも結構な雨量で、路肩から流れ出た土砂がコンクリート舗装の道に流れ込んできています。

Img_8870 [季節外れの雨]

午後2時、サモートーン温泉到着。 ちょうど雨が上がってくれました。 サモートーン温泉はおおきなダム湖に浮かぶ陸続きの小島から湧き出ている温泉で、小島全体が公園のように整備されています。 おおきな金色の大仏さんもあります。 温泉施設としては、個室式から、数人は入れるような貸し切り風呂、足湯に温水プールまであります。 また、バンガロー風の宿泊施設あり、質素なバンガローでも温泉がひかれてます。

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このサモートーン温泉には過去に何度も来ているし、随分以前にもブログで紹介させてもらっています。 しかし、この温泉公園内にある宿泊施設に泊まるのは今回が初めて。 だいたい、いつも満室で、温泉だけ利用して、宿泊は離れたところにある簡易宿泊施設を利用してきていました。 それが、きょうは空室があるというのです。 ラッキー!

バンガローとはまさに山小屋なみで、木材もケチったのか、あちこちが隙間だらけです。 窓には網戸とカーテンはあるものの、ガラスは入っていません。 ベッド、テレビ、冷蔵庫はあるのに、洋服ダンスもなければ、壁にハンガーさえありません。 脱いだ服はベッドへ投げ出すしかありません。

Img_8874 [質素な部屋、さらに床板には隙間が、、、]

お風呂は普通の洋式バスタブで素っ気ない。 蛇口をひねると、ちょっと熱めのお湯がふんだんに出てきます。 そのままではちょっと熱すぎるくらいですが、うめ湯をするための水道水の蛇口はありません。 これは少し熱いのを我慢して入っているしかなさそうです。

Img_8879 [湯加減はどうかにゃ~]

無色透明のお湯ですが、ほんのりと硫黄の臭いがします。 鉱物質と言うより植物系のような柔らかいお湯です。 けっこう温泉としてはいい線いっていると思います。

バスタブも少し残念ながら、浴室も少し残念で、浴室は湖に面しているのに浴室に窓がない。 これで湖でも眺めながら温泉に浸れたらどんなに良いだろうかとは、ここの設計者たちは考えなかったのだろうか?

Img_8881 [窓があれば、この景色を眺められたはずなのに]

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風呂から上がって、バスタオルを腰に巻き付けてテラスに出て涼む。 こんな半裸状態で公園内と言う公共の場所にあるバンガローのテラスに出てよいものだろうかと気にはなったが、 タイ田舎へ行くと、サロンのような腰布だけで出歩いている人もいる。 メオダムがこうしてテラスで涼んでいても軽犯罪法違反ではないかも。

静かな湖から心地よそよ風が気持ち良い。 このまま昼寝をしたいところだが、こんなところで寝込んでしまい、寝がえりでもうって、バスタオルがはだけてしまったら、やっぱり軽犯罪法違反になってしまうだろう。

汗が引いたところで、ふたたび温泉に浸かる。 部屋にあるから、いつでも好きなだけ温泉三昧。 最高、最高、極楽、極楽。 ちょっと遠かったけど来てよかったぁ~

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このバンガローには冷蔵庫がある。 冷蔵庫には飲料水が冷やしてある。 温泉で汗をかいて、冷たい水を飲んだらうまいだろうな。 でも、水よりビールだったら、もっと旨いんだろうな。 そうだよ、水よりビールだよ。

しかし、タイでは夕方5時までビールは買えない決まりになっている。 まだ5時になっていない。 ビールが欲しいなぁ、、、、

そうだ、車のダッシュボードに缶ビールが入ったままになっていることを思い出した。 そして、缶ビールはあった。 あったけど、ぬるい。 これでは風呂上がりに飲んでもうまくなさそう。 冷凍庫に放り込んで冷やしてから飲むことにする。

ビールが冷えるまでの間、温泉公園内を散歩する。 ネコを連れての散歩。 ネコはイヌのように散歩が好きではない。 リードをつけてルンルンルンとは散歩ができない。 ネコとの散歩とは、体重が7キロを超える肥満ネコをケージに入れ、それを抱えての散歩となる。 公園内を一周したら大汗を介してしまったので3度目の入浴をする。

Img_8899 [ビールの製造年月日は2011年10月31日 年代物のビール!]

散歩と入浴の間にビールはちょうどよい感じに冷えてくれた。 プシュッ! グビグビグビ、、、、プッハー いや~、うんめぇや、こりゃ。

ビールで水分補給をしたら、また温泉へ。

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公園内には簡易食堂が何軒かある。 夕方になり、温泉以外何にもないところ、しかも雨までまた降り出してきた。 バスタオルを頭巾のようにかぶり、ネコを連れて食堂までの数百メートルを歩いて早めの夕食を取ることにする。

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もともと日帰り客が中心の温泉公園だからか、夕方になるとほんとんど店じまいしてしまっている。 そんななかで、一軒だけ営業していた。 吹きっさらしの食堂で、雨に濡れずに食事ができるテーブルは立ったの2卓しかない。 テーブルに着いてしばらくすると、老人クラブのようなグループがゾロゾロと10人ほど入ってきた。 メオダムのテーブルと相席になる。

メニューは田舎料理ばかり。 そんななかに、タムマムアンと言うものがあった。 タイにはソムタムと言うまだ青いハパイヤを千切りにして、辛くて酸っぱくて甘いソースに和えた料理がある。 特に女性に人気のあるメニューなのだが、タムマムアンと言うのは、パパイヤの代わりにマンゴーを使ったもの。 味の方は、甘酸っぱさがより自然な感じで、すっきりと美味しい。 一緒に和えてある干しエビとの相性も良い。

Img_8904 [タムマムアン]

ネコと食事をしていたら、イヌがやってきた。 たぶん、公園内に住み着いているイヌなのだろう。 タイでは大衆食堂にイヌたちが出入りするのは日常茶飯。 テーブルの横へやってきて、ものほしそうな顔をする。

湖のほとりにあるからか、それとも雨が降ったからか、カニも横歩きしている。 大きくて立派なカニだ。 こんなところを歩いていたら、料理されてしまうかもしれない。

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相席になっているグループが食べていた料理の中で見慣れない食材を使った料理があった。 店の人に聞いたら、このあたりで採れる山菜を使った料理らしい。 なんとなくワラビに似た感じの山菜が、やはり辛くて酸っぱくて甘いソースで和えられているが、こちらはヤムと言う料理法。 シーフードもふんだんに入っているちょっと豪華版。 メオダム、これらのツマミにローカル・ウイスキーをソーダ割でチビチビやっていたら、同席のグループはさっさと食事を終えて、席を立ってしまった。 店に残った客は、メオダムただ一人。 なんだか店の人たちが、メオダム一人残っているがために、店じまいできずにいるようで、恐縮してしまう。 山菜のヤムの皿をバンガローに持ち帰らせてもらうことにして、メオダムも退席することにした。

Img_8913 [おやすみなさい]


Img_8920 [オハヨウゴザイマス]

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翌朝も昨晩の食堂で、カーウカイチアウと言う玉子焼き載せご飯を食べる。 タイでは通常玉子に豚ひき肉を入れて、天ぷらができそうなくらいたっぷりの油でカイチアウと呼ばれる玉子焼きを作る。 昨晩の相席になったグループも夕食のおかずの一品にカイチアウを食べていた。 メオダムは豚ひき肉の代わりに野菜を入れてもらった。

メオダムばかり温泉を楽しんでいて、ネコが退屈しているようなので、ネコも入浴させることにした。 温泉のお湯を十分に冷まし、ぬるいくらいにして、ネコを胸に抱いてゆっくりとバスタブの中へ。 メオダムのネコはシャワーだって大嫌い。 水に濡れるのをとても嫌がる。 メオダムのアパートの浴室はシャワーだけでお風呂がない。 ネコにとっては入浴初体験。 はじめは、なにが起こっているのかよくわかっていないようだったが、そのうちお湯の中に身体が沈んでいき始めてパニックに。 おかげで、裸でネコを抱きかかえていたメオダムはからだ中にネコのひっかき傷が。 それでも、どうにかシャンプーもさせて、びしょ濡れのネコをバスタオルで拭いてやる。

湯治どころか、湯疲れしてしまうほど温泉に入って満足したところで、バンコクへ戻ることとした。

サモートーン温泉、ちょっと不便なところですが、なかなかいいところですよ。

Img_8883温泉公園内の黄金大仏

Img_8885 温泉成分表

Img_7428 日帰り入浴用の個室浴場

Img_7432 日帰り入浴 一人用の浴槽

Img_0010 足湯 奥はシリトン王女が利用されたそうです

Img_8891 湖畔にあるインフィニティ温泉プール

Img_8887 温泉水の「池」 何の目的なんだろう?

Img_8894 象の形に刈り込んだ植木

Img_8892 おおきなジャックフルーツ 奥に見えるのはパパイヤ

以上、メオダムでした。

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