サワディーカップ、メオダムです。
今週もまたタイ中北部の街、ピサヌロークからの投稿です。
先週あたりから、なんだか雨が多くなって来たような気がします。
そろそろ雨期も終わりに近づき、あと一か月もするとロイクラトンのお祭りです。
このお祭りを過ぎるとタイの中部から北部にかけては乾期に入ります。
日本とタイとでは季節感に違いがあります。
もっともタイは一年中暑いので、日本のような四季を感じることはできませんが、雨期と乾期、そしてやたらと暑い暑期が3月から5月にかけてあります。
さしづめ乾期は日本の冬に当たり、気温も朝晩などはだいぶ下がってきます。
木々の葉っぱも黄葉したり、落葉したりして、山の景色は日本の晩秋を彷彿とさせます。
で、メオダム言っている季節感の違いとして、タイ中部では12月から2月にかけて、スイカがおいしくなるシーズンだったりします。
それまで、水っぽくて、味の薄かったタイのスイカが、この時期は甘くなります。
それと、ヒマワリもスイカとシーズンが重なります。
タイ中部のひまわり畑では、大きな大輪の黄色い花を一斉に咲かせて、とても見事です。
ひまわり畑はロッブリー県が有名ですが、ピサヌロークでもヌンマプラーン郡ではひまわり畑が見事なんだそうです。
でも、今日はヒマワリでもスイカでもなく、タイのカブトムシのことを書くつもりです。
タイにもカブトムシはいます。
熱帯だけあって、いろいろなカブトムシがいるらしいのですが、メオダムが見たことがあるのは「ヒメカブトムシ」という小さなカブトムシです。
つい先日の朝も、ピサヌロークの街を流れるナーン川沿い自転車で走っていたら、道端でヒメカブトムシを見つけました。
特に発育不良なのか、体長は5センチくらいしかありません。
カブトムシのシンボルである角もちっちゃいです。
ちび助のくせに、手でつまもうとすると、怒るのか"シューシュー"と音を立てて威嚇します。
なんだか、ネコが"フーフー"と威嚇しているのに似ています。
もちろん、威嚇音だけで、カブトムシには毒もありませんし、角で挟まれても、どれほどのこともありません。
タイではこのカブトムシは雨期の終わりごろに発生するのだそうです。
メオダムも子供のころはよく森に入って昆虫採取をしたものですが、カブトムシはなかなか見つけられませんでした。
タイの子供たちはカブトムシを採りに森になんか入りません。
タイの森には、毒蛇やサソリもいて、子供が遊びで入るには危険すぎます。
タイでカブトムシを簡単に捕まえる方法は、軒先に表皮を剥いたサトウキビをぶら下げておくだけです。
夜になると、サトウキビの放つ甘い香りに誘われて、カブトムシが飛んできます。
そして食いしん坊のカブトムシたちは、朝になってもサトウキビにしがみついたままです。
田舎の方へ行くと、カブトムシに相撲を取らせるそうです。
子供の遊びなんかではなく、村の男たちが、まるでムエタイの試合を見るように熱くなって贔屓のカブトムシに声援を送ります。
賭博御法度のタイですが、どうやら勝負にはムエタイ同様にお金が賭けられているという噂です。
この道端で見つけたカブトムシをバンコクへ連れて行ったら、バンコクのスタッフたちが珍しがったり、気持ち悪がったりしていました。
バンコクではカブトムシを見たことのない人も多いようです。
やっぱり、ピサヌロークの方がタイらしさが残っているのですね。
ちなみに、タイにはちび助のヒメカブトムシ以外にも、コーカサスと呼ばれる巨大カブトムシや、五本角カブトムシというのもいるそうです。