サワディーカップ、メオダムです。

先日までピサヌローク支店では、ケガをした子猫を保護してました。

ようやく、子猫も元気になり、里親も見つかりました。

そして子猫は里親になってくれる方のところへ行きました。

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[二か月の保護期間で子猫の体重は二倍以上になりました]

 

里親になってくださった方はウタラディット県というところに住まれています。

ウタラディット県は、ピサヌロークの北100km少々のところにある県です。

たぶん、日本の方にはあまりなじみのない地名かもしれませんね。

 

そのお宅は、ウタラディットの街から30kmくらい奥に入った農村にありました。

周りには民家もほとんどないような自然豊かなところです。

空気がきれいで、山も近くに見えるような環境のところでした。

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[里親さんのお宅に到着]

その帰り道、メオダムは見知らぬところを徘徊するのが好きなので、「駅まで送る」という里親さんの申し出を遠慮させてもらい、最寄りのシラアトという電車の駅までぶらぶらと歩いてみることにしました。

もっとも、途中にある国道11号線の交差点までは車で送ってもらいました。

 

さて、グーグルの地図で見ると、シラアト駅まで約7kmとなっていました。

時刻は4時過ぎ、日中の暑い盛りもそろそろ終わって、日没までには駅に到着できそうな感じです。

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[ここが国道11号線との交差点、現在立体交差の工事進行中]

 

里親さんにお礼を言って、車から降りて歩きだします。
ちょっとまだ日差しが強いけど、見知らぬ土地を歩くのでワクワクしてきます。

 

歩き始めてすぐにゴルフ場が見えてきました。

のんびりとプレーを楽しんでいるグループが見えます。

バンコクあたりと違って、この辺りではゴルフを趣味にしている人は少数派です。

で、ここのゴルフ場は民間のものではなく、どうも国軍のレクリエーション施設の一部のようで、ゴルフ場の入り口には銃を構えた若い衛兵が二人立っていました。

「サワディーカップ」と声をかけると、律儀に挙手敬礼してくれました。

ピサヌロークの空港近くには空軍のゴルフ場があり、一般の市民も安くプレーができるので、きっとこのゴルフ場も一般に開放されているのでしょう。

メオダムはゴルフをしないのですが、ゴルフ好きの人には、お勧めできるかと思います。

クラブハウスとかは質素ですが、芝などの手入れはしっかりしていて、なかなかきれいなコースです。

 

このゴルフ場に沿った道沿いには大きなタマリンドの並木があり、木陰が日差しを遮ってくれます。

タマリンドと言うのは、ソラマメのような形をしたさやの中に、甘酸っぱいジャムのような果肉が入っている果物(?)です。

そのまま食べることもできますし、タイ風の焼きそば、パッタイの味付けに使うソースにしたりします。

 

そんなタマリンドの実が道端に落ちていました。

このあたりの人が"マカーム・ムー"と呼ぶ大粒で、甘みの強い、高級タマリンドです。

これは美味しそうだと、メオダムさっそく拾って食べてみました。

ちょっと酸味がありますが、甘さもちょうどよく、まだ歩き始めたばかりですが、元気が出てくるような味でした。

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タマリンドだけではなく、マンゴーの木も多く、どこも鈴なりの実をぶら下げています。

残念ながら、マンゴーは完熟して地上に落ちている実を見つけることができませんでした。

 

国軍の兵士たちの住居や病院など、このあたりは軍隊の関連施設の多い場所のようです。

ウタラディットは今から250年ほど前のトンブリ時代、隣国ミャンマーがー攻め込んできたことがあります。

そのとき、地元のプラヤー・ピチャイという男が剣が折れながらも奮戦して、ミャンマー軍を追い払ったそうで、地元の英雄とされています。

ここの兵士たちも、プラヤー・ピチャイを尊敬しながら軍務や訓練に励んでいることでしょう。

 

メオダムが歩く道の左手には川がゆったりと流れています。

この川はナーン川と言って、ラオス国境のナーン県を源流として、ウタラディット、ピサヌロークを流れ、ナコンサワンというところでチェンマイから流れ込んでくるメーピン川と合流し、川の名前をチャオプラヤー川に変えます。

そして、アユタヤ、バンコクを経てパークナームというところで海に至ります。

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[太陽がだいぶ西に傾きはじめ、空が黄昏色に染まり始めてきました]

 

ウタラディットなどタイの田舎町では、バンコクのような都会と違って、外食という習慣があまりないようです。

都会ならレストランや大衆食堂から屋台まで、食事場所には事欠きませんが、このあたりの田舎町では、食べ物屋はあんまり見かけません。

食料品から農機具まで売る雑貨屋が、ついでに簡単な食べ物を食べさせるくらいです。

しかし、そんな田舎の集落でなんと「日本料理(?)」の食堂を見つけてしまいました。

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普通の住宅みたいですが、日本風のメニューを食べさせているようです。

店の名前は「プンすごい」となっています。

"すい"が、"すい"みたいに見えますね。

でも、タイ文字を読めば、"すごい"となっています。

たぶん、この製作者は日本の文字の知識があまりなく、見よう見まねで書いたものなのでしょう。

 

で、できますものは、"焼きそば"、"チキンカツカレ"、"とんかつらめん"、"サーモン刺身"となっています。

どうにも怪しい料理名ばかりです。

カレの""が抜けているのは理解できます。

しかし、"とんかつらめん"というのは、不可解です。

添えられたローマ字は"Tonkatsu Ramen"となっており、これも"ー"が抜けて、"ラメン"であることまでは理解できます。

しかし、ラーメンに"とんかつ"?

日本の立ち食いそばには「コロッケそば」とかあるけど、とんかつラーメンと言うのはタイで独自進化したものなのでしょうか?

が、これも写真をよく見れば「とんかつ」なんてのってなくて、チャーシューと海苔のようです。

たぶん、これ「とんつ」ではなく「とんつ」の間違えと理解しました。

 

このあたりの民家では犬を飼っているお宅が多いようですが、どの犬も放し飼いが一般的です。

そして、この犬たち、昼間はだらしなく道端で寝そべっていて、野良犬みたいなのですが、夕方くらいから、徒党を組み始め、通行人や自転車にまるで野犬のように吠え掛かってきます。

飼い犬から野良犬、そして野犬へと時間帯によって犬たちは生態を変えています。

日没後のタイの犬たちには注意しましょう。

タイでは狂犬病もまだ蔓延してます。

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犬は放し飼いになっていますが、サルを飼っているお宅もありました。

サルの方は放し飼いではなく、軒先につながれてました。

そして、あんまりメオダムを歓迎してくれてないのか、ちょっと威嚇してきたりします。

 

空き地では、ネコにも出会いました。

このネコは飼い猫なのか、写真を撮ろうとしたら、こっちへ近づいてきました。

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メオダム、やっぱり犬やサルより、ネコとの方が相性が良いようです。

 

歩くこと約2時間。

とっぷりと暮れ馴染んだころ、シラアト駅にたどり着きました。


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シラアトからピサヌロークまで、夜7時半過ぎに出るバンコク行き特急を利用することにしました。

切符はエアコン付きの2等車で50バーツと格安です。

しかし、途中の駅でエンジントラブルを起こして、運転打ち切りとなり、メオダムがピサヌロークにたどり着いたのは、深夜零時過ぎになってしまいました。

子猫とのお別れはちょっと寂しかったけれど、ウタラディットで歩いたのは楽しかったです。

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