サワディーニャオ
早いものでもう3月ですね。
2月中旬から、乾期のはずのタイなのに、天候不順が続いていました。
今日ご紹介するのは、メオダムが先週行ってきたワンブアデーンです。
知名度が低いので、聞いたこともないとお感じの方も多いと思います。
タイの東北部、イサーン地方でももっとも北の方に位置するノンカーイ県にワンブアデーンはあります。
ラオスとの国境となるメコン川もすぐ近くです。
北部イサーンでは、乾期にピンク色の睡蓮が咲く沼がたくさんあります。
有名なのはウドンタニ県のタレーブアデーン(「紅の蓮の海」と言う意)ですね。
なんとなく名前も似てますね。
ワンブアデーンだと、「紅の蓮の王宮」ということになるでしょうか。
ここワンブアデーンもピンク色の睡蓮の群生が見られます。
開花時期は、タレーブアデーンよりも少し遅れて咲き始めたそうなので、4月のタイ正月、ソンクラーンの頃まで睡蓮がピンク色の花を咲かせているそうです。
タレーブアデーンがとても大きな沼で、周囲が70kmもあるそうなのですが、それと比較するとワンブアデーンはとても小さくて、周囲は5kmあるかないかくらい。
それとまだまだ知名度も低くて、観光地化されていませんので、とても素朴なんです。
観光客もまばらだし、とても静かです。
そう、静かと言えば、ここでは遊覧ボートもエンジンなどなく、手漕ぎのボートだけ。
水鳥の声しか聞こえてこないような、静かさです。
簡素な船着き場があり、ボートの代金は、ひとり100バーツ、2人目からは50バーツで、4人まで乗れるそうです。
所要時間と言ったものは特になく、ボートに乗ったお客さんが満足するまで、ボートに乗っていられるようです。
メオダムはだいたい1時間くらいボートを船頭さんに漕いでもらいました。
タレーブアデーンでは、開花のタイミングにもよりますが、ボート乗り場からエンジン付きのボートで10~20分くらい行ったところに睡蓮の群生が見られるのですが、ワンブアデーンはもともと小さな沼なので、桟橋を離れてすぐのところからスイレンがピンク色の花を咲かせていました。
ただちょっと残念なのは、天気がどんよりと曇っていて、青空が見えず、日も差さなかったので、水面に咲き誇っているはずの睡蓮も5分咲きくらいまでしか開いてくれませんでした。
でも、静かで、薄暗かったですけど、それがかえって、なんかとても幻想的な感じがしました。
それと、メオダムが気に入ったのは、睡蓮の花との距離がとても近いこと。
手漕ぎのボートだから、睡蓮のが群生している中へ丸い葉っぱを掻き分けて進んでいくことができることです。
タレーブアデーンでは、睡蓮の見学コース用に航路が開かれていて、群生の周囲から眺めるスタイルです。
そして、メオダムは毎度タレーブアデーンで心が痛むこととして、たくさんの睡蓮の花やつぼみ、葉っぱや茎が、ボートのエンジンから伸びて、回転するスクリューに蹴散らされて、水面や水中に無残な姿をさらしていることがあります。
しかし、ここワンブアデーンでは、睡蓮たちに優しい環境のままで、私たちが鑑賞できること。
これもメオダムが物理的空間として睡蓮の花との距離が近く感じること以外に、心理的にも近く感じさせてくれているように思えます。
笹船のようなボートなので、写真を撮るために立ち上がったりすることは危険ですが、たぶん立ち上がって写真を撮りたい人のために、沼の中心部に、ブイのように水面に浮かんだ展望台があって、ボートからそこに上がることができます。
ワンブアデーンはノンカーイの街から車で20分くらい。
このシーズン、まだピンク色の花を咲かせる睡蓮の群生をご覧になられてない方、まだしばらくは楽しめますよ。
それとすでにタレーブアデーンには行ったことがあるという方にも、ぜひご自身で比較してみてください。
素朴で、自然で、静かなもうひとつの紅の蓮の海、ワンブアデーン、メオダムお勧めします。
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