サワディーカップ、ピサヌロークのメオダムです。
みなさん、「ゴムの木」って知ってますか?
樹液からラテックスという天然ゴムが採れる木で、タイやマレーシアなど東南アジアの丘陵地帯でよく見かける木です。
ピサヌロークでも郊外に行くと、整然と植えられてまるで白樺のような木の林をよく見かけます。
本当は、写真付きで紹介したかったのですが、あまりにも日常的な光景なので、改めて写真に撮っていなかったのが悔やまれます。
この写真は、電車の窓から外を写したものに、たまたまゴム園が入っただけなので、不鮮明で分かりにくいかと思いますが、なんとなく白樺に似ているといったイメージは伝わりますでしようか?
こんなゴムの木なんですが、私の知識では、タイ語で「ゴムの木」のことを"トンヤーン"というものと理解してました。
"トン"が木と言う意味、"ヤーン"がゴムです。
しかし、何か引っかかるところがありました。
先週、ピサヌロークの古刹、ワットアランイクの話を少し書きましたが、このワットアランイクにはトンヤーンの大木があります。
この崩れかけた仏塔の隣に立っているのがトンヤーンです。
ピサヌロークで最も背が高い木とも言われています。
でも、この巨木、白樺に全然似ていません。
同行したタイのスタッフに、「これホントにゴムの木なの?」って聞いたが、ゴムの木だと言います。
念を押して、「ゴムを採るために山の斜面に植えてるゴムの木?」ともいちど聞くと、自信なさそうに「たぶんそうだと思います」と言う。
メオダム、なんか違うという気がムラムラと湧き上がってきます。
このトンヤーンの巨木は老木だからもうゴムの樹液が出ないにしても、タイの深山へ分け入るとよく見かける巨木です。
しかし、ゴムの木はもともとブラジルが原産地。
ゴムはブラジルの特産物で、その種子を国外に持ち出すことは禁止されていたのを、イギリス人が密輸して、シンガポールで栽培を始めたのがゴムの始まり。
それは今から150年くらい以前のことだったと思います。
そして、100年ほど前くらいからマレー半島にゴム園がたくさん作られるようになって、広がっていったと聞いています。
すると、タイには樹齢100年以上のゴムの木がないはず、しかもゴム園で栽培されているもので、原始林に存在するものではない。
「絶対に違う」と確信したメオダム、調べてみたら、簡単にわかりました。
そもそも、「ゴムの木」と言われる植物はたくさんあるらしいのです。
喫茶店など置かれている観葉植物のゴムの木など、私は子供の頃、このテカテカ光る葉っぱの茎に傷をつければゴムが採れると信じていたことを思い出しました。
あの観葉植物のゴムの木だって、白樺とは全く違います。
この巨木は、日本では「フタバガキ」と言うそうです。
名前の由来は、実が柿に似ていて、その実には大きく長い二つの葉っぱが付いているからだとか。
これがその実です。
ちょうど、お正月に遊ぶ羽子板の羽根のような形をしています。
この実を空に向かって放り投げると、二枚の羽根がまるでプロペラのように回って、くるくると回転しながら落ちてきます。
タイの子供たちは、この実を投げ合って、よく遊ぶのだそうです。
このフタバガキですが、日本には「ラワン材」として東南アジアから盛んに輸出されているそうです。
ちなみに、天然ゴムが採れる白樺みたいなゴムの木はパーラーゴムノキと言うそうです。
先のタイ人スタッフに、「山の斜面にあるのは"ヤーン・パラー(パーラーゴムノキ)"でしょ」と言うと、、、「うーんとぉ、そうとも言いますね」だそうです。
素直じゃないなぁ、、。
さて、ピサヌロークも8月に入りました。
タイのあちこちで大雨による洪水被害が出ているようですが、まだピサヌロークはあまり雨も降らず、水不足のままです。
ピサヌロークの街をトゥクトゥクで観光する新しいオプショナルツアーを作りました。
このフタバガキの巨木があるワットアランイクにもいきますよ。
トゥクトゥクによるピサヌローク半日ツアー
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