サワディーにゃお!
ピサヌローク支店のメオダムです。
皆さんはオンラインツアーに参加されたことがありますか?
コロナでなかなか旅行に出られなくなって、インターネットを通じた旅行の疑似体験をさせるオンラインツアーが活発になっているそうです。
メオダムは、オンラインツアーを先週木曜日(2月25日)に初体験しました。
もっとも、ツアー参加者ではなく、制作側としての参加です。
持ち時間は40分で、10:00 (日本時間正午)から。
事前に5名様ほどのお申込みをいただきました。
オンラインでご案内するのは、13世紀から15世紀にかけて栄えたタイ族最初の王国スコータイで、その遺跡の中でも中心となるワットマハタートからライブ配信となっています。
メオダム、実際に遺跡のご案内するのは、慣れているつもりだし、案内場所もワットマハタートだけなら、お茶の子さいさい。
20年ほど昔ですが、週一でラジオ番組を担当していたこともあり、リスナーの顔が見ない環境でのトークもちょっとは自信があったのですが、今回はスマホで画像も撮影して配信も同時にこなさなくてはならず、ちょっと事情が異なるようです。
もっとも、メオダムだけではなく、バンコクのオフィスのスタッフもサポーターに入ってくれています。
このツアーはzoomというシステムを使って配信するもので、視聴者の方々はチャットという機能を使ってメオダムへ質問を投げかけたりできる仕組みになっています。
メオダムは老眼が進んで、スマホに表示される細かな文字が読めないので、サポーターが代読してくれます。
これで、参加者にも臨場感をお伝えできるといった仕組みです。
さて、時刻は10:00。
オンラインツアー出発の時間です。
バンコクのサポーターによって、簡単な紹介を受けた後、私のスマホからの配信に切り替わります。
まずは、ご案内するスコータイ遺跡の概略から、、
地図を指さしながら、「スコータイの中心部は堀と城壁に囲まれて、この中に25の寺院遺跡があり、堀の外にも200を超える遺跡が点在して、、、」と滑り出しは快調です。
そのまま寺院遺跡の中へ進んでいきます。
「この寺院遺跡は、ワットマハータートと言い、スコータイ時代の王宮寺院でした」
今は乾期の真っ盛り、雨がほとんど降らないので、遺跡内の芝も枯れてしまって、せっかくのカラー映像も、色合いが単調になってしまっていますが、これもまた遺跡らしい演出と感じていただけるかもしれません。
この座っている大きな仏像の前で、スコータイ時代の仏像の特徴について説明。
また、右手を膝の上に置いているポーズ(降魔印といいます)は、釈迦が悪魔に勝った勝利のポーズで、スコータイにはこのポーズの仏像が多いこともお話する。
だんだん調子づいてきました。
難しい話だけではなく、遺跡の脇に咲いている花も紹介します。
この花はタイでは「先生に捧げる花」とされているのですが、その理由などもご案内。
ちなみに、この花の和名はサンタンカです。
ワットマハタートの核心部分に入ってきました。
巨大なラテライトの石を組んだ柱が林立し、その先にスコータイ様式の仏塔がそびえています。
建築上のスコータイ芸術最高峰ともいえるこの仏塔に関して説明したいのですが、画像の鮮明さに欠けてしまっているようです。
仏塔の周りにあるお釈迦様の物語を描いたレリーフの説明もして回ります。
しかし、肉眼ならはっきり見えるディティールも、スマホからの配信画像だと、なかなか見えにくいようです。
メオダムのスマホもズーム機能が上手く動いてくれません。
メオダムのスマホはiPhone5sという機種です。
40分間の途中でバッテリー切れしてしまう心配があるので、予備のバッテリーもつなげています。
こちらはアタロットという高さ9メートルの直立仏です。
これだけ大きくて、またレリーフなどの細かな細工がないと、スマホからの配信画像でもある程度きれいに見えているようです。
ここでも、スコータイ仏の特徴を説明。
「手が長くて、大きい、それには理由があるんです、、、」
この仏塔の中には、歩く姿の遊行仏が安置されています。
いつもはこの遊行仏の物語をするのですが、話し出すと3分や5分など、あっという間に過ぎてしまうくらいの、ちょっと長いお話なんです。
しかし、それだけの時間、ずっとおんなじ画像を映したままでは、視聴者の方も退屈してしまうだろう思い、ストーリーはダイジェスト版のように要約して説明せざるを得ませんでした。
ちょっと「母と子のお話」でいいストーリーなんですが、感動を伝えきるのは難しそうでした。
雲一つない快晴。
ギラギラと照り付ける太陽。
眩暈を催すくらいです。
メオダムは帽子をかぶっているのですが、それでも日射病になってしまいそうです。
さっきとよく似た直立仏ですが、こちらは片手を前に挙げています。
これは喧嘩を止めているポーズです。
止めるのは喧嘩だけではなく、農家の人を困らせる長雨や日照りを解消させる力もあると言われています。
メオダムもこの強烈な日差しと熱さから解放してほしく、両手を合わせて仏像にお願いしたいところですが、片手はスマホを握っているので、合掌することができません。
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ライブも30分経過して、残り時間はあと10分。
もう一か所、仏塔の周りのレリーフのまつわるお話をしたいのですが、そうすると少し時間をオーバーしてしまいそうです。
でも、多少時間が伸びてもOKと言われているので、最後までご案内してまいりたいと気力を振り絞って、遺跡内を歩きます。
が、暑さでフラフラしてきたのはメオダムだけではありません。
スマホのカメラの焦点が出れ始めたようです。
どうやらオートフォーカス機能がマヒしたようで、ピントが合っていません。
仏塔の基壇を支える阿修羅です。
この阿修羅の顔を見ていただきたかったのですが、どうもボヤケテしまって、顔の輪郭さえはっきりしません。
この仏塔の周りには、阿修羅以外にも、さまざまな古代インドの伝説に登場するレリーフがあり、それらを見ていただきたかったのですが、ピンボケ画像での締めくくりでは後味が良くありません。
しからば、最後はトークで締めくくろうと、これもレリーフに描かれた古代インドの叙事詩、ラーマヤナ物語のお話をすることにしました。
むかし、インドにはラーマ王子という王子がいて、王子にはシータ妃という美人の妃がいました。
ある日、シータ妃は悪魔によってさらわれてしまい、ラーマ王子はシータ妃を取り戻すために旅に出ます。
その途中で、出会ったのがハヌマーンというサルの王様、、、
とこんな調子で話をしていたら、バンコクのスタッフから「音声が途切れがちなので、もう一度」と注意が入ります。
しかし、なんどやっても、音声の状況が改善されません。
「ハヌマーン、椰子の木に登りて、採取せるココナツをラーマ王子に差し出して、、、え、聞こえてないの? 画面もフリーズ?」
あれれ、とうとうメオダムのスマホは全く通信機能を失ってしまいました。
スマホのスクリーンを見ると、どうやらオーバーヒートのようです。
何をタッチしても、もう全然反応しません。
結局、予定時間の40分も過ぎていたこともあり、急遽バンコクのサポーターがエンディングを引き継いでくれて、ライブツアーはなんとか終了しました。
今後は、キンキンに冷やした保冷材も持参しないといけないと教訓を得ました。
こんなドタバタで、情けない幕切れでしたが、参加者からは好評だったようで、ツアーに関する好意的なコメントも複数頂戴しました。
本当は、コロナから解放されて、早くホンモノを見に来てもらいたいところなんですけどね。
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https://www.his-j.com/oe/search/?area=O1&country=THA
スコータイ歴史公園にて
[ミニ] ライト&サウンド ショーが開催されます。
昨年はコロナで中止となった[ミニ] ライト&サウンド ショーが3月から5月にかけて開催されます。
内容は、スコータイ時代をテーマにした時代絵巻風のショーです。
ロイクラトンで開催されるスコータイ・ナイトのミニ版です。
開催日は3月6日と20日、4月3日と17日、5月1日と15日
各回18:00より受付、先着200名まで
開場は、スコータイ歴史公園内 ワットサシー前
ショーは無料ですが、歴史公園への入場料はかかります。
開演時間は19:30~20:00になると思われます。