サワディーにゃお!

ピサヌローク支店のメオダムです。

 

メオダムは東京の西武線沿線の出身です。

沿線には江古田や落合という地名があり、戦国時代の古戦場でもあります。

江戸城を構築した太田道灌が、練馬を中心として勢力を誇っていた豊島氏と戦ったのもこのあたりです。

土地に不慣れな道灌は、はじめ豊島氏側の勢力に押され、日没も迫り、逃げるに逃げられなくなってしまいました。

絶体絶命に陥った道灌の前に、一匹の黒猫が現れて、道灌を手招きするように導きます。

黒猫について夜道を進むと、古びたお堂があったそうです。

そのお堂で道灌は夜を明かし、策を練り、軍勢の立て直しました。

そして、ついには豊島氏を打ち破ったのだそうです。

道灌の危機を救った黒猫は、大切にされ、死後はこのネコのために地蔵尊を作ったそうです。

これが西武線沿線での「招き猫」の発祥伝説になっています。

ひょっとしたら、全国に様々な招き猫発祥伝説があるかもしれませんね。

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タイでも、招き猫は金運などとても縁起が良いとして、人気があります。

タイの招き猫は、たぶん日本から伝わったものだろうとメオダムは思っているのですが、今日のお話はタイ版の「招き猫」のお話です。

 

メオダムはピサヌロークとバンコクの間をしばしば往復するのですが、その途中、アユタヤの近くにアーントーン県と言う県があります。

田んぼばっかりで、チャオプラヤー川の水系で獲れる雷魚の料理が有名なくらいで、たぶん日本のガイドブックなどで紹介しているものはないのではないかと思います。

そんなアーントーン県に幸運を呼ぶネコがいると一部のタイ人の間で話題になっています。

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このネコが幸運を呼ぶネコです。

名前をジャオトーンと言います。

タイの人たちは宝くじが大好きです。

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タイの宝くじは、日本の宝くじと異なり、自分で好きな番号を選ぶことができます。

特に下2ケタまたは3ケタの当選番号を予想して買い求める人たちは真剣です。

縁起の良い番号や、精霊のお告げとか、様々なものが番号に結び付けられます。

 

アーントーン県のワットマイというお寺の境内には、たくさんのタキアンと呼ばれる古木が集められています。

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このタキアンという木にはナーン・タキアンという女性の精霊が宿っているとされています。

ナーン・タキアンは悪霊らしいのですが、懇ろに奉ると、宝くじの当選番号を教えてくれるのだそうです。

どのようにして当選番号がわかるかと言うと、古木に白い粉を振りかけると、当選番号が浮かび上がってくるのだそうです。

人々はこの古木に赤、黄、緑の3色の布を巻いて崇め、願い事をします。

そして、願い事が叶うと(宝くじで当選)、ナーン・タキアンへお礼としてドレスなど贈るのだそうです。

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このワットマイというお寺は、以前から地元では宝くじの当選番号を教えてもらえるお寺として知られていたそうです。

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しかし、田んぼの中の小さなお寺で、地元の人しか、知らないようなお寺を、一躍全国区に踊り出させたのが、ジャオトーンです。

 

3年ほど前、タキアンの古木の洞に、白黒のネコがいたのだそうです。

(お寺の物語ではタキアンの木の中から生まれたことになっています)

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この男性が指さしているところに、最初ジャオトーンが入っていたそうです。

タイでは残念なことに、お寺に犬や猫を捨てる人がとても多いのです。

たぶんジャオトーンもそうした捨てネコだったのかもしれません。

ジャオトーンはお寺に出入りしている人たちによって、エサを与えられ、お寺に住み着くようになりました。

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それがあるとき、宝くじ売りが広げている宝くじをシッポでポンポンと指示したんだそうです。

もともと縁起の良い寺とされており、参拝者がその宝くじを買ってみたら、見事に当選したんだそうです。

そうした噂がSNSなどで、広がり、いまやタイ全国から「ネコのお告げ」を聞くために、人が集まってくるようになったんだそうです。

ジャオトーンが車の下で昼寝をしていると、その車のナンバープレートの番号で宝くじを選ぶ。

ジャオトーンがタキアンの古木で爪を研いだら、その爪痕のある場所に白い粉を振って、番号を読みとる。

ラッキードローのように番号札をジャオトーンの選んでもらう。

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とにかく、みんなジャオトーンにすがるように、ネコのお告げを受けようと必死です。

ジャオトーンの方は、お告げよりもタキアンの古木の陰に隠れて昼寝をしたいようなんですが、次々に訪れる参拝者に、なかなかのんびりとはしていられないようです。

メオダムが行った時も、バンコクや遠くカンボジア国境のチャンタブリー県からネコのお告げを受けに来ている人たちがいました。

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ジャオトーンも、自分の役目と心得ているようでもあります。

お寺に出入りする人たちから、プラトゥーというアジ一夜干しに似た魚をもらってるし、夜には寺を徘徊する犬に襲われたりしないように、大きな専用ケージに入れてもらったりと、大切にされています。

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ケージも蚊に刺されないようにと、ネットを被せてもらっています。

このジャオトーンのおかげで、お寺への寄進も増えて、村では念願だった本堂も建立がだいぶ進んできたそうです。

「猫の恩返し」ですね。

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なかなか立派な本堂です。

きっとジャオトーンのお告げで宝くじを買って、当選した人たちがお礼参りでたくさんの寄進をしていったのでしょう。

この本堂もあとはタイの仏教界からの許可を取り、ルークミットという球を地中に埋め、バイセーマーという結界石で取り囲めば落慶となります。

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丸い球がルークミットです。

いまはトタン屋根に吹きっさらしのお寺ですが、ジャオトーンが立派なお寺を村にプレゼントしてくれるようです。


YouTube: ส่องเลขเด็ดเจ้าโทนแมวแม่ตะเคียน วัดใหม่โคกมะรุม | Thairath Online

メオダム、本当にジャオトーンに宝くじ当選番号の予知能力があるかどうかはわかりませんが、ジャオトーンによって、たくさんの幸せがもたらされていることは、事実のようです。

そして、ジャオトーンもこのお寺で、幸せそうにしていることがわかり、メオダム自身も幸せな気持ちになれました。

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精霊の話ですが、ピサヌロークからルーイ県に入ったところにあるダンサーイ村では、毎年ピーターコン祭りと言うオバケの祭りがあります。

ことしは6月12日~14日で予定されており、H.I.S.バンコク支店ではピーターコン祭りへのツアーを募集開始しました。

タイの奇祭「ピーターコン祭り」& 世界遺産「スコータイ」観光

https://www.his-bkk.com/packagetour/j-fpphsphitakhon/

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