サワディーにゃお!
ピサヌローク支店のメオダムです。
前回もトップランドホテルのを紹介する際に、僧侶の托鉢について少しご案内しましたが、今日は托鉢について、もう少しご案内をしてみます。
お寺のあるところ、つまりタイの全土で毎朝のように僧侶による托鉢が行われています。
タイの僧侶は、厳しい戒律の中に生きていて、お金など私物を持つことがほとんど禁止されています。
畑を耕したり、車を運転したり、楽器を演奏したりすることも禁止されています。
食べ物は、信者さんたちからの寄進(喜捨)されたものを食べます。
この信者さんたちからの寄進を集めに回ることを托鉢と言い、日の出時刻頃からはじめられます。
僧侶の中には、市場などに立って、信者さんたちが寄進に集まってくるのを待つスタイルと、お寺の周辺を歩き回り、信者さんたちの戸口で寄進を受けるスタイルがあります。
いずれの場合も、僧侶は大きな鉢を抱えています。
この鉢に信者さんが持ち寄った食べ物を受け取っていきます。
信者さんが、僧侶の鉢に食べ物を寄進することをタイ語でサイバートと言います。
このサイバートをすることで、信者さんは徳を積むことができるとされています。
この徳を積むということをタイ語でタンブンと言います。
メオダムも朝早く、近所のお寺のお坊様に食べ物の寄進をしています。
寄進する食べ物は、ちょっと安直ではありますが、僧侶の托鉢ルートに合わせて店開きする屋台で調達です。
「托鉢セット」のようなものがあらかじめ準備されています。
内容は、ご飯、おかず一品、甘いお菓子、飲料水と言った感じです。
メオダムが買っているセットは33バーツです。
他にも、切り花などもセットしている場合があります。
メオダムは、靴を脱いで裸足になり、僧侶がお鉢の蓋を開いたらば、そのお鉢の蓋に托鉢セットを載せます。
そして、そのままひざまずき、目を閉じ、手を合わせて、心の中で願い事をします。
すると僧侶が、お経の一説を唱えてくれます。
お経の言葉は、タイ語ではなくパーリ語という古いインドの言葉なのでさっぱりわかりませんが、ちょっと敬虔な気持ちになります。
この托鉢はほぼ毎朝行われているのですが、タイではワンプラと呼ばれる仏様の日があり、それはお月様が満月、半月(上弦と下弦)、新月の日のことで、このワンプラの朝は、僧侶は托鉢に出かけず、お寺で信者さんたちが寄進に集まってくるのを待っています。
そして、集まってきた信者さんたちをお堂に集めて、僧侶がお経を唱え、説法をされたりするのですが、このところのコロナ騒ぎで、信者さんたちをお堂に集めることが憚られるようになって、ワンプラであっても、僧侶たちは托鉢に出かける光景をよく見かけます。
僧侶たちが托鉢をするのは一日一回、朝だけです。
メオダムのいるピサヌロークは信心深い人が多いからか、托鉢に出た僧侶がお寺に戻るころには、大きなお鉢の中に入りきらないほどの寄進物が集まります。
通常は托鉢に回る僧侶と一緒にサポートをするスタッフが同行します。
スタッフは手押し車を押したり、側車付きのバイクに乗ったりして、お鉢に入りきらない寄進物を回収していきます。
[この写真はクリスマス前後に撮影したため、補助スタッフの服装がサンタ]
このようにして集められた寄進物は、お寺に戻ってから、それぞれの僧侶が集めてきたものを分類したり、お皿やピントーと呼ばれる筒状の金属製弁当箱に盛り付けられます。
集まってきた食べ物は、半端ないくらいの量となるのですが、僧侶たちはこれらの寄進物を朝食と、お昼に食べます。
お昼も必ず正午前に食べ終わらなくてはなりません。
僧侶たちは、午後からは食べ物を食べることも禁じられています。
ですので、毎朝一回の托鉢で得られた食べ物だけで、一日の食を賄うことになります。
バンコクでも僧侶たちの托鉢風景は見られるはずなんですが、どうもバンコク在留邦人で托鉢僧に寄進(喜捨)を体験したことがない人も多いようです。
たぶん、朝の忙しい時間帯とか、どうしたらよいのか分からなかったりしているのではないかと思いますが、せっかくタイにいらしている間に、サイバート(托鉢僧への喜捨)でタンブン(徳を積む行為)をされてみてはいかがでしょうか?
そして、もしピサヌロークのトップランドホテルへ滞在する機会がありましたら、ホテル近くの市場での托鉢体験をお薦めします。
時間帯はだいたい06:00~06:45ころです。