サワディーにゃお!
みなさん、お元気ですか、ピサヌローク支店のメオダムです。
いままでコロナ感染者をほぼゼロに抑え込んできたピサヌロークも、ジワジワとバンコクからウイルスがしみ込んできて、連日二桁の新規感染者を記録しています。
このため、先月まで「高度監視地域(イエローゾーン)」というコロナ感染防止対策として比較的緩やかな制限で良かったものが、7月になったら「管理地域(オレンジゾーン)」となり規制が強化されてしまいました。
このタイミングで、どうしたことかピサヌローク県はタイ国内で最初のアルコール飲料等販売禁止規制が発令されてしまいました。
このような規制を強化しても、感染拡大は続いてしまい、とうとう今週からは「最高度管理地域(レッドゾーン)」に突入してしまいました。
そんなタイミングでのピサヌロークの様子を旅行者目線からお知らせします。
このプレートはバンコクなどからピサヌロークへ到着した時の基準が示されてます。
ピサヌロークの空港、第一バスターミナル、第二バスターミナル、鉄道駅へ到着した旅客は、Save Phitsanulokというアプリへの登録をしてもらいます。
そして、体調に異常があれば病院へ。
異常がない場合、
1.ホテルの予約があれば、そのホテルで14日間の自主隔離
2.当地の自宅に帰る場合、自宅で14日間の自主隔離
3.さらに旅行を続けてピサヌローク県外に行く場合、当地に宿泊せず速やかに移動すること
以上のようなルールが定められているようです。
しかし、7月22日現在、バンコクとピサヌロークの間を結ぶ飛行機も高速バスも運休となっています。
ピサヌローク市内の第一バスターミナルは閑散としています。
バンコク行きのバスは全便運休し、近隣県行きや県内便も大幅に運休となってしまってます。
ピサヌロークはタイ中北部の中心都市なので、近隣県から病院へ通ってくる人も多いのですが、バスが利用しづらくなって、困っている人も多いのではないかと思います。
そんなバスターミナルの片隅で、ネコの親子がいました。
もう乳離れしてもいいくらいに大きくなっているのに、まだお母さんのオッパイに吸い付いています。
バスの出入りがないので、ネコの親子ものんびりしてます。
バンコク行き高速バスの切符売り場です。
運休してバスが走らないのに、どうして切符売り場が開いているのか質問したら、切符の払い戻しに来る人がいるから、開けておくのだそうです。
YouTube: ピサヌローク駅での検疫(2021年7月21日)
鉄道はまだバンコクから通ってきています。
バンコクからチェンマイへ向かう快速列車がピサヌローク駅に到着した際の様子を動画にまとめてみました(7/21撮影)。
ピサヌロークに到着したら、アプリの登録と自主隔離などと言った厳しいルールがあることは先ほど紹介しましたけれど、実際の運用状況は、少しルールとは異なっているようです。
市内の市場や商店は、通常営業をしています。
これは鉄道駅近くの果物屋です。
奥の棚に並べられている黄色い物体はドリアンです。
手前右側の毛むくじゃらはタイ語でンゴォと呼ばれるランブータンという果物。
左手に"3โล100"のプレートとともにある赤い果物は、ドラゴンフルーツです。
いまが旬で、"3โล100"というのは、3キロで100バーツ(350円くらい)という意味です。
右手にはマンゴスチンも見えますが、値段はやはり3キロで100バーツのようです。
コロナの影響で、外国人観光客がタイへ来なくなってしまい、外国人観光客に需要が高かったフルーツの高級品は、なかなか売れなくなってしまったり、値崩れを起こして、生産農家は頭を抱えているそうです。
こちらはピサヌローク市内でももっとも規模の大きなホテルのひとつ、トップランドホテルです。
レセプション前は、がらんとして人気がありません。
バンコクをはじめ、他県からやってきた人の宿泊は問題ないかとの質問に対して、「ホテル側では発熱などの症状のない方なら、宿泊を通常通り受け入れている」とのことでした。
しかし、旅行者もビジネスでの出張者も減ってしまって、お客様がとても少ないようです。
ホテル内3階のスパは通常営業しています。
施術料金はそのままですが、施術時間を伸ばして実質値下げに踏み切っています。
ホテルのスパとしては、かなりお値打ちな料金です。
フットマッサージ60分 250バーツ(850円)
タイマッサージ120分 480バーツ(1700円)
このトップランドホテルはトップランドプラザという老舗デパートに隣接しています。
コロナ以前より、数年前に郊外にできた大手資本のデパートに客足を奪われて、閑古鳥が鳴くような状態だったのですが、コロナが追い打ちをかけたようです。
吹き抜け構造になっているので、どの階にもお客様がほとんどいないのが一目瞭然です。
地元の人たちの財布の紐がだいぶ硬くなっているのでしょう。
わずかに人影があったのは、地下の食料品などを扱うスーパーマーケットだけでした。
最上階には、こども向けの遊戯施設があるのですが、現在は臨時休業しています。
そして、その隣はタイのどこのショッピングセンターにもあるようなフードコートです。
空きテナントも目立ち、虫食い状態です。
何組かテーブルに着いて食事を人もいますが、ユニフォームのようなものを着ていますので、このデパートの従業員なのでしょう。
ピサヌロークにはタイで最も美しいと言われる仏像を安置した古刹があります。
地元の人たちが愛着込めて「ワットヤイ(大きな寺)」と呼ぶ、ワットプラシーラタナマハタートです。
ここのご本尊様には大変なご利益があるということで、通常ならタイ全国からひっきりなしに参拝者が訪れています。
しかし、現在は黄金に輝く仏像を安置している礼拝堂は立ち入り禁止となっています。
参拝する人は、礼拝堂正面扉越しということになります。
メオダムはピサヌロークの三大スポットと言うのを勝手に選定しておりました。
その筆頭が、このお寺ですが、現在は建物内部へは入れない状態となっています。
※そのため外国人にだけ課されていた拝観料(40バーツ)は不要のようです。
もうひとつのスポット、これもメオダムが勝手に命名した「おやゆび姫の池」という巨大なハスの葉が浮かび、蓮の葉の上に乗ることができちゃうスポットでした。
ここもなかなか人気が出てきたのですが、天候不順に加えてコロナの影響から、とうとう今年4月、コロナ第3波の発生拡大とともに閉園してしまいました。
閉園を知らせる張り紙には、「一時的に閉園」と書かれているのですが、現在ではおやゆび姫の池に巨大なハスの葉はほとんどなくなってしまい、とても寂しい姿をさらしています。
お客様が減ったこともあるのですが、経営者としては不特定多数の人たちがやってくるので、コロナに感染してしまう心配があって閉園としたとのことでした。
さて、三大スポットの三つ目が、「空飛ぶ空芯菜食堂」です。
たぶん外国人観光客にとって、ピサヌロークでの夜でもっとも印象深いのが「空飛ぶ空芯菜」ではないかと思います。
タイ各地で同種のアトラクションはあるようなのですが、発祥はピサヌロークと言われています。
ツアーでも組み込ませていただき、好評でした。
凄い火力で短時間で炒めた空芯菜をシェフが後ろ向きに中華鍋を振るって、夜空へ放り投げ、それをキャッチする体験ができるレストランでした。
料理の味もいいし、川沿いのオープンエアーでいかにも南国らしい風情がありました。
コロナ以前は西洋人の団体観光客がサムローという三輪人力自転車タクシー(輪タク)を連ねて大挙して押し寄せていたのですが、コロナでプッツリと来なくなってしまいました。
それでも、地元の人やバンコクなどからの観光客相手に一生懸命一年間辛抱して営業を続けてきていましたが、とうとう7月に入って廃業となってしまいました。
ピサヌロークはこのようにコロナの影響が経済面でもジワジワと浸透してきており、街全体がどんよりと沈んでしまっている感じです。
ピサヌロークの隣り、スコータイもだいたい状況は似ており、遺跡巡りをするためのレンタサイクルの店が閉まってしまったり、レストランなども営業をやめてしまったものなと多数あります。
しかし、スコータイ歴史公園は現在のところまだ通常通り観光客を受け入れており、見学可能です。
現在の第三波が終息し、バンコクからの移動規制が解除されたら、ぜひピサヌロークやスコータイへ足を運んでいただきたいものです。
そして、はやくまた活気あるタイ中北部になってもらいたいと思います。