サワディーにゃお!
H.I.S.ピサヌローク支店のメオダムです。
前回カオコーを紹介したときにモンカイと言う果物をご紹介しましたが、また先日カオコーへ行く機会があって、こんどはひとつ購入して、実際に食べてみました。
買った場所は風力発電所のタービンが並ぶエリア。
大粒のを一つだけ20バーツで買ってみました。
手に取ると持ち重りがして、ずっしりと重量感があります。
表面の皮には艶があり、ほとんど弾力がありません。
店の人に聞いたら、まだ食べごろではなく、二日間くらい寝かせて、弾力が出て来たら美味しくなっているとのこと。
南国の果物はもぎたてで食べられるものが少ない気がするけど、このモンカイもそうらしい。
もっとも、木の枝になったまま成熟したものはもっと美味しいのかもしれないけど。
バンコクへ持ち帰って二日目の晩、モンカイを握ってみると確かに弾力が出てきている。
弾力どころか、表皮の一部が裂けてき始めている。
普通の果物なら、表皮が裂けるということは、腐り始めていることを意味しそうだから、びっくりしてしまったが、しかし、グジュグジュになっているわけでもないので、とりあえず冷蔵庫に入れておく。
翌朝、冷蔵庫から取り出してみる。
匂いは特別個性的なものを放ったりはしていない。
ピーラーで皮を剥いてみる。
皮は薄くて、良く熟した桃の皮を剥くようにたやすく剥ける。
皮自体が柔らかく、ちぎれやすい。
桃と違うのは、皮を剥いてもちっとも汁が垂れてこない。
いや、このモンカイには果汁と言うものが存在していないかのようだ。
バナナのようにドライなんだけど、不思議なことになんとなく粉っぽい。
乾燥した粉ではなく、しっとりした粉のようなものが皮を剥く手に貼り付く。
この粉はでんぷん質なのだろうか、なんとなく焼き芋の皮を剥いているような感じになる。
果肉は柔らか。
筋のようなものはほとんどない。
果肉を口ら含んでみる。
いままでちょびっとだけ試食させてもらったことがあったけど、その時は焼き芋かかぼちゃの蒸かしたものに似ていると感じたけど、確かにサツマイモやカボチャに似た甘さがあるけど、もうちょっと上品な甘さと、ほんのわずかながらほろ苦さのようなものを感じる。
黄色い果肉は、しっとりしていて、汁気はなく、弾力があり、スプーンですくって食べるのが適しているようだ。
甘さは、かなり強い。
そうだ、モンブランケーキに似た味だ。
しかも、クリームとスポンジの部分を一緒に口に含んだような食感もある。
なんとなくドリアンにも似ているけど、ドリアンのクリーム状ベトベトはなく、あくまでしっとりしている。
歯ごたえなど全くなく、舌の上で崩れて、口中に甘さが満たされていく感じ。
それでいて、ちょっとビターなところもあたりして、これは洋菓子のような果物だ。
食べ進んでいくと、真ん中に大粒の種が一つ入っていた。
種の表面は茶色で艶々。
なんとなくジャックフルーツの種に似ている。
この種を植木鉢に植えたら、どんな気になるだろうかと想像したら楽しくなってきた。
「ケーキは人を楽しくさせる」と聞いたことがあるけど、このモンカイも楽しくさせてくれる。
でも種は植えなかった。
このモンカイ、お茶と一緒にいただいても良かったかもしれない。
渋めの緑茶かブラックコーヒーなんかが合いそうだ。
パンに挟んで食べても美味しいかも知れない。
モンカイ・サンドウィッチなんてカフェ・メニューに入れたら人気が出るかも。
食べ終わって、ずっしりと胃が重たくなった気がする。
そして、少し胸やけもする。
やっぱり焼き芋と共通しているのかもしれない。