サワッディーチャオ、チェンライ支店のソムです。
昨年10-11月に日本一時帰国し、12月5日までバンコク近郊のASQ(タイ政府代替検疫施設)ホテルで隔離生活を送りました。その記録を月曜日から書きはじめました。時系列に沿って書きますので、どうぞ毎日お付き合いください。
係員の誘導にしたがって順番に機内からでてしばらく進むと、前方に簡易防護服(レインコート然)の一群が見えてきました。
なるほど、出発時にみた 間隔を空けて並べられていた椅子は、ここの光景だったのでした。順番に着席し、検温と必要書類のチェック。オンラインで登録したものの画面を見せても、別途書類を記入する様に言われましたが、担当の人がほとんど代筆してくれ、署名して解放されました。そして、このASQ47という札を胸につけるように手渡され、これ以降私はASQ47号となるのでした。
その後カウンターで書類不備や記載不備がないか、再度入念にチェックされます。ここで揉めている方も一定数いました。脇道に逸れようもないのですが、入国審査官50人くらいが人の壁を作り誘導してくれます。そして入管の手前にも再度書類チェックカウンター。合計3度のチェックを受けた後、入管から税関の預け入れ荷物受け取り所へ。無事受け取ったら、再度簡易防護服の集団に取り囲まれました。47号担当の車をトランシーバーで呼び出します。この素晴らしい連携作業のベルトコンベアーに乗せられている間、チェックされたのは書類と体温のみでした。なるほど、到着時のPCR検査はないのか、とすべて終わってから車内で改めて気づいたのでした。
贅沢にも、このイスズの4WDは私専用車となりました。ホテルと空港との距離や所要時間など全くノーチェックだったのですが、2時間近く乗ったでしょうか。空港の廊下に足をつけてからホテルの部屋に入るまで、トイレもなし、水もなし、でした。
運転席と後部座席の間にはアクリル板が隙間なく設置されています。また空港到着時にもホテル到着時にも運転手さんは車を降りませんでした。チップは備え付けのチップボックスへとのこと。
ホテルの裏口に到着し、入り口で再度書類チェックと検温。そして、自分で荷物をすべて持ち、ひとり荷物搬入用エレベーターで部屋に向かいました。
部屋にはヨガマットのような素材が貼られていました。このおかげでしょうか、周囲の物音が全く聞こえませんでした。初めて部屋から出た日(第1回PCR検査の日)に、両隣にも宿泊者がいることを知ったのです。この周囲の生活音が聞こえないというのは、制限多い隔離生活の心の平穏を保つのに非常に有効でした。
洗面所に設置された食器洗い用洗剤と洗濯洗剤。スプーン&フォークは返却せず、自分で洗ったのち毎回同じものを使うようにと注意を受けています。
トースターと湯沸かしポットに冷蔵庫がこの部屋の家電です。
1週間は掃除が入らず洗濯もしない、とのこと。病院着のようなパジャマ2着とバスローブ2着をみて、誰にも会わないのですからバスローブのみで過ごそうと決めました。
チェックインしてしばらくすると、部屋の前の廊下に夕食が配膳されました。人の気配がなくなってからドアを開けるようにとの注意を守って受け取りました。
タイ第一食に、ウェルカムフルーツ(到着日のみ)、アルコールスプレー、マスク、体温計にティッシュペーパー。
1.5リットルの水が18本と、屋内用スリッパにサンダル。
洗濯しない、というのは「バスローブの交換もない」と知ったのは、滞在3日目でした。
長い長い1日が終わりました。これが部屋からみられる唯一の外の景色です。