2009.09.26
ハワイ島といえば、満天の星空を見るマウナケア・スターゲージング・ツアーに参加される方も多いと
思います。そのときに星空だけでなく、ほかにも是非とも
皆さんにご覧いただきたいものがあります(^∇^)
ハワイ島の”マウナケア”
それは「シルバーソード」という名のめずらしい植物で、
世界でもヒマラヤとハワイのマウナケア山とハレアカラ山の
標高数千メートルの高地でのみ観察することができます。
日本語名は「銀剣草」だそうですが、見たままの名前で
とても覚えやすい植物です。尖ったトゲのような葉には
全体に細かい毛が生えていて、それが金属のように銀色に
美しく輝いて見えます。高山の砂漠のような景色の中で
不思議な魅力がある姿なので、つい手でふれたくなるの
ですが絶対に触ってはいけません この植物はとても
デリケートで、人間が触れるとその部分がすぐに死んで
しまいます(ノ゚ο゚)ノ
美しく輝く銀剣草(シルバーソード)
この銀剣草が生長するには、10年~20年もの長い年月が
必要だそうです。そして、生長して大きくなると突然
真ん中から大きな幹のようなものが伸びて花を咲かせます。
しかし、この花を咲かせると銀剣草はその生涯を終わります。
長い時間を掛けて生長し、やっと花を咲かせたら枯れて
しまうのは少々せつない感じですが、実はこの植物には
もっと悲しい話があります。
やっと咲いた銀剣草の花だが...
この銀剣草はある種類のハチが花に受粉をさせて種ができ、
次の世代が生まれてきます。ところが公園のレンジャーの
話によると、この地域では自然環境の変化により、既に
そのハチが絶滅をしてしまっているそうです。つまり、
いまこの地で育っている銀剣草は、たとえ生長して花を
咲かせても、次の世代は残すことができない悲惨な運命に
あるのです ここマウナケアでも、生態系のひとつが
崩れることで、簡単に連鎖反応が始まってしまうのですね。
マウナケアに建ち並ぶ天文台
銀剣草はマウナケア山の標高3000M付近にあるオニヅカ
記念館まで行けば、建物の裏手に数分歩くと誰でも観る
ことができます。オニヅカ記念館は、スターゲージングの
夕食のお弁当を食べる場所でもあるので、
ご興味のある方はガイドさんにたずねてみて下さい。
KONA支店 自然派社員より