本日紹介させていただく駅は、1号線とB号線の交わる
SAN LAZARO(サン・ラサロ)駅です。
こちらのサン・ラサロ駅は、乗換駅という以上に、
東バスターミナル(TAPO)に直結しているため、
利用したことがあるという方も多いのではないでしょうか。
さて、駅のピクトグラムは、ご覧の通り「汽車」です。
今から100年以上も前の1878年、現在のTAPOのあるところに
駅が設けられ、プエブラ経由ベラクルス行きの汽車が
出発していました。
鉄道会社の名前がFERROCARRIL INTEROCEANOの時代です。
(港湾都市ベラクルスとを結ぶ交通手段のためその名がつけられ
ました)
その後メキシコの鉄道交通は、バスやトラックの急速な発展と、
定時性、保線、安全性等に問題のあった旅客列車は、
貨物交通を残して急速に衰退していきます。
さてこのサンラサロ駅、乗り換えの為だけに降りるのでは
もったいないのです。
実は隣の駅、CANDELARIA(カンデラリア)駅 と同様に、
フェリックス・キャンデラの作品なんです。
1号線から、B号線への連絡通路は地上です。
ガラス張りの通路から、キャンデラの作品が垣間見ることができます。
お隣のカンデラリア駅は、内面が徹底的にキャンデラ建築で
あるのに大して、このサンラサロ駅は、外面がこれでもかと
言わんばかりのキャンデラ建築ですね。
外面を見ようとする場合は、一度そとに出ないといけません。
もともとこの駅舎は1号線のために作られたもので、その後
遅れて開通したB号線の駅舎は他の設計者によるものです。
キャンデラの近代建築と、現代建築がいりまじる不思議な空間と
サン・ラサロ駅、及び東バスターミナルは、メキシコのメトロには
珍しく、非常に機能的で、かつ清潔です。
メトロの駅からバスターミナルへは、連絡通路で直結なので、
バスをご利用の方が外面からキャンデラ建築を見る機会は
少ないかもしれませんが、興味のあるかたは一度外に出て
みてはどうでしょうか。
***yuta