前回 の続き。チャルマ。
チャルマは巡礼地として有名と書きましたが、巡礼地にかかせないこと、
それは「奇跡」です。
チャルマとは、黒いキリストこと、Señor de Chalma(セニョール・デ・
チャルマ)が崇められることに由来しています。
キリスト、ということで、キリスト教の伝来以降の伝説のように聞こえ
ますが、もともと先住民族にとっても宗教行事の行われていた地域で、
スペインの侵略により、新しい神の崇拝を強いられたました。
カトリックを布教する上で、信仰神が先住民族と同じ肌の色、
すなわち黒である必要があったことから、黒いキリストが誕生しました。
このあたりのくだりは、聖母グアダルーペの歴史と重なるところがあります。
さて、ここには、奇跡の水と呼ばれるものがあり、それが巡礼地として
多くの人を呼び寄せているのです。
アウェウェテの木から流れ落ちる水が、この教会の入り口付近に
集められています。
ここへくる途中に売られている花の冠をかぶり、自身に水をかけて
清めます。
教会へは踊りを踊りながら入ると奇跡がおこるとのことですが、
この踊りながら、というのが先住民族時代からの信仰を引き
継いでいます。
かなりバシャバシャいってます。びしょ濡れになるくらい。
私はその踊りというものをしらないので、ひたすら「不運が消えて
なくなりますように」と念仏してました...。
花の冠は、教会の入り口でお返しします。
内部は荘厳なつくりですが、飾られているキリスト像の色は
黒ではありません。
教会の奥の礼拝堂で、神父様に聖水をかけていただきます。
お布施をし、あとは奇跡を待つばかりです!
やはり奇跡は起き、それがこの地に信仰深い人々を呼ぶのです。
もっとも、俗っぽく、信仰心のない私に奇跡が訪れるには、
いささか都合が良すぎるとは思いますが…。
水がとても豊富で、水の都と呼べるのではないかというくらい
水にあふれています。
教会の近くの川では、人々が癒され、
人工ですが、教会裏手の池では子供たちが水遊びをし、
教会の裏手には川が流れており、耳をすませば水音が聞こえます。
中世の教会と川の流れの景色が美しいです。
ここは、人と水と信仰が共存する、信仰深い土地なのであります。
不運が取り払われたら、またお礼参りに行こうと思います。
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投稿: ***mm -2010年9月30日 (木) 03時37分
■素敵なメキシコですね☆
巡礼地チャルマ、素敵なところですね。今度メキシコへ行った際には是非詳しくお話をお聞かせください!YUTAさんの不運が取り払われますように… -
投稿: his-mexicocity -2010年10月 1日 (金) 00時51分
■Re:素敵なメキシコですね☆
>***mmさん以前メキシコシティにおられた方ですよね(間違っていたらすみません)。チャルマは久しぶりに良かったと感じるところでした。というのも、全く予備知識を持たずにここにきたので、本当は期待もなにもしていないところでした。メキシコに来られた際(戻ってこられた際?)は、ぜひチャルマにもおたちより下さい。