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green traveler編集長です。
編集長の出身地の鹿児島のローカル天気予報には必ず『桜島上空の風向き予報』があります。
最近、新燃岳の影響で霧島上空の風向きも天気予報に追加されたようです。
霧島周辺のホテルや観光施設では、取消など影響も大きいようで火山活動の長期化が心配されます。
当エコツーリズムデスクでは、屋久島へ旅行をされる方が多いので「新燃岳」の鹿児島空港への影響について質問が多く、心配されている方も多いと思います。結論から言いますと、「鹿児島空港は新燃岳の噴煙や降灰の影響は受けにくい空港」です。実際、噴火の影響を受けたのは、大事をとった噴火当初の時だけでした。
鹿児島空港を利用したことのある方ならご存知かもしれませんが、もともと鹿児島空港からは、新燃岳をはじめ霧島連山の眺望が良く目前に迫っています。距離にすると24km。地図を見ても目と鼻の先、なのになぜ?
理由は「風向き」です。
今日の一枚はこれ。↓ 小難しい感じで恐縮ですが・・・・
赤い線の枠が過去6年間の霧島上空の風向きと強さを表した図(出所:鹿児島空港測候所)です。赤い線が膨らんでいる方が風向きになります。最も北西の風が強いことになりますね。鹿児島空港は北東の風が最も影響を受けますが、ほとんどその風はふいていないことがわかります。
●冬:北西~北からの風 --> 宮崎方面に影響
●春~夏:東~南西からの風 --> 県北部~熊本南部方面に影響
●秋:北西から風 --> 宮崎方面に影響
新燃岳から南西方向にある鹿児島空港は風上側にあり、鹿児島県の公式発表でも、「年間を通じて霧島連山(新燃岳など)の風上に位置しており、今後も降灰による欠航の可能性は低いと見込まれます」と報じています。
空港への影響はそれほどないにしても、周辺観光地への悪影響はただならぬものがありそうです。普段であれば、5~6月の霧島は「ミヤマキリシマ」という赤紫のツツジ科の花が霧島一帯に咲き乱れ、多くの登山客を楽しませてくれますが、今年はどうらることやら。
↓ミヤマキリシマと霧島の山々・・・キレイですよね・・・
ちなみにですが、若い方はご存知でない方も多いですが、霧島連山は日本で最初の国立公園で、現在では「霧島屋久国立公園」として屋久島と一体の国立公園なんです。昨年大河ドラマで話題の龍馬とおりょうが「新婚旅行」で登った山が霧島連山の「高千穂峰」。山頂には「天の逆鉾」がある天孫降臨の神が宿る山とされ、私も昨年の夏登りましたが、山頂はすばらしい眺望です。新燃岳もすぐ近くに見えました。霧島最高峰は韓国岳(たらくにだけ・1700m)。私も小学校の修学旅行で登山した記憶があります。
↓手前が新燃岳、奥が高千穂峰・・・ 昔からぽっかり火口はできてました。
地元びいきで恐縮ですが、霧島の温泉が当たり前で育ったものから言うと、他の温泉が「温泉」ではないように思えます。白濁・硫黄臭・湯の花など大地のエキスが強烈に溶け込んだ泉質で、なるほど龍馬が湯治したのもうなづけます。
H.I.S.エコツーリズムデスク
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