Green Traveler の部屋
2011.05.05
いつもご覧頂きありがとうございます。greentraveler編集長の鮫島です。東北災害ボランティアを終え、今、帰路にあります。総評として、行く前と行った後で何が変わったのか、整理してみました。
①森を見て木を見ずから木を見て森を見るに変わった。
東京にいる時は「東日本大震災」や「がんばれ東北」というように東北をひとくくりにした見方でしたから、正直、岩手、宮城、福島も同じように捉えていました。今回私たちは、岩手県岩泉町小本地区と隣接する田野畑村羅賀地区で県地元住民の方々と一緒に作業を行いました。小本では植村さんや小泉さんなど七名、田野畑では三浦さん、楠田さんなど五名が私たちを温かく迎え入れて頂きました。作業中にはほかの地元の方々から激励や感謝の声をかけて頂くこともありました。そうした住民との交流を通じて、「東北」というひとくくりでなく、「植村さんが暮らしている岩手県岩泉」、「三浦さんの暮らしている岩手県田野畑」になり、地元の方の目線で復興を願うことができるようになりました。
②地元の人の心を動かした一途な活動
私たちの活動に対して、田野畑村で一緒に作業をした地元の楠田さんはこのようにおっしゃってくださいました。「瓦礫の撤去や清掃活動は今までほとんどを重機でやってきたので、人間の手でやっても限界があるだろうと思っていたけど、皆さんで力を合わせてやれば人間の手でも十分に変えることができることがわかった。見違えるように海岸もきれいになり、立ちすくむほどのホテル裏の瓦礫やゴミの山まで驚くほどきれいになり、誰か任せでなく自分たちでも前へ進めることを学ばせてもらった。」
③絆の強さが田舎の強さ
一方、私たちが心動かされたのは、純朴な人の心でした。ボランティア最終日に一緒に作業をしていただいた住民の方々を食事に招待したのですが、やはり未だにに行方不明者や避難所生活を送る方々も多いこともあり、遠慮されて、実現しませんでした。ただその代わりに翌朝私たちが出発する時に地元産松茸を使った手作りのおむすびをわざわざ持ってきてくださり、心温まる忘れられない味となりました。植村さん本当にありがとうございました。全くの他人でも、一度心通えば家族のように接してくれる絆の強さ。これがある限り、東北は必ず立ち直れると確信しました。
H.I.S.エコツーリズムデスク
五感にチャージする大自然エコツアー
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